神憑き後編

後編
【神憑き】天災レベルの怪奇現象続きで困ってるんだ。神に憑かれるということ…

前編をご覧になっていない方は以下URLからどうぞ

前編はコチラ
http://www.oumaga-times.com/archives/1072188064.html



44: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)12:18:29 ID:xn1yO3YYP
最初に戻ってきたのは母親でした。母親は暗い表情で話しました。

母親「私はそう言うのが全く分からないんだけどね……。どうも○○には憑いているじゃないかって話みたい。
それでA神社の人が見た限りでは、目を向けるのも恐ろしい状態なんだって。
早いうちにお祓いをしようとなったのだけど、今○○が入院しているって伝えたら、来るって。
それと部屋を片付けている**(弟)から電話があってね。
……悪いけど○○は彼女なんかいないよね?」

オレ「えっ……うん……」

母親「布団いつ干した?」

オレ「そう言えば全然ほしてない……」

母親「布団の裏に長い髪の毛がドサッと置かれていたんだって。
カツラかと思うほどぐらいみたい。気味悪くてさっさと捨てたけど、
○○が変な趣味に走ってないか心配だーって。
それに部屋の中に他にも誰かが居るような気がするって。人だけじゃなくて動物も。
メガネの端のレンズが無い所に、チラチラ映るらしいの。で怖いから帰っていいかって。
お守りも聞いていたから、私は帰らせちゃったけど……」

 



45: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)12:30:34 ID:xn1yO3YYP
心臓を掴まれると言う感覚を初めて理解しました。
髪の毛なんで知る訳がないし、他の話も全然訳が分からない。

俺は動揺していたけど、妙に頭の中で理解できて、表向き冷静でいたと思う。

母親「あと、○○先生(さっき来た医者。以後A医)にそこで話しかけられたよ」

A医は暗い表情をして俺の病室に向かう母親を見た瞬間、「親御さんだな」と分かったらしい。

A医は「他言無用でお話したいのですが」と始め、
病院付き合いのC神社(B神社じゃない)を紹介してくれたそうだ。
C神社は調べると東京でもかなり大きな神社で、B神社よりも見た感じ大きそうだった。

母親は「どうする?」と聞いてきた。
正直オレに聞かれても「どうしたらいい?」としか言えなかった。

妙な沈黙の中、血相を変えたようす友人が戻って来ました。

オレ「どしたの?」
友人「お前の部屋、ポルターガイスト状態みたいだ」

友人「大家さんから、ご家族さんに繋がらないからって俺の方に電話が来てな。(弟は運転中なだけでした)。
物音が凄いし、ドアをガンガン叩いているから、何事かと思って行ったらしい。
そしたら、下駄箱はメチャクチャだし、奥のテレビの辺りは知っちゃかメッチャからしい。
ご家族さんが騒いでいるだけかと思ったけど、そうじゃないからどうしたらいいかーって。
とりあえず、AとB神社の名前を伝えておいたけど、よかったか?」

 

46: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)12:38:11 ID:xn1yO3YYP
その後、パニックになり友人と母親とナースさんになだめられました。
A医もやってきて、母親と友人には「あの話はしないでください」と念を押して居ました。

昼からはあっと言う間に時間が過ぎてしまい夕方。
とにかく落ち着こうと懐かしい話を交わしている俺たちのところへ、
サラリーマン風の男性(二十台?)が来ました。

俺は「だれ?」と怯え気味ん尋ねると、優しく笑って「B神社の者(B者)です」と名乗りました。
俺のイメージだと袴と箒を持ってる人だったので、疑うと

B者「病院って所だからね。堂々とあの恰好で入るのは。
それにアレは仕事着みたいなもの。神様に失礼がないようにする恰好だから。
態々、あの恰好で会いに来る必要もないんだよ」

そう優しく話してくれました。

 

47: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)12:42:14 ID:xn1yO3YYP
友人はイスをB者に譲り、お守りを直に見せました。
一瞬にしてB者の表情が険しくなりました。

B者「これは○○の厄除けだよね?」テレビで流れてる大社

友人「はい、今年の初めに行きましてオレが買ったものです」

B者「これは元々こういう所が切れてたりしなかった?」

友人「そんな筈はないです。それにいつもはカバンの中に閉まっていて、
擦れたりはしたと思いますが、紐も袋のところも破れる様な筈はないです」

B者「ふむ……。まあ、紐が切れるのは分かるけど、袋がってのは異常だよね」

 

48: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)12:50:17 ID:xn1yO3YYP
母親「それで○○は大丈夫なのでしょうか?」

B者「私からはハッキリと言えませんが、早いうちにお祓いをしましょう。
申し訳ありませんが、私は先代や上の方々よりも弱い方でして」

母親「弱い?」少し怒る様な表情

B者「霊感が無いと言えば聞き覚えあると思います。実際はそうじゃないのですが。
とにかく私は弱いので、○○さんに会いに来たと言うのもあります。不用意に警戒しないからと。
まあ、あまり病院でする話ではないので、よろしければ外でお話しませんか?」

オレ「え、一人にはなりたくないのですが……」

B者「はい。これをどうぞ。今日こしらえたお守りです。ご安心ください」

そう言って市販されているより膨らんだお守りを私に渡してくれました。
不思議な感覚なのですが、これがあれば大丈夫!時が強くなってきて。
母親と友人とB者が病室を出て行きました。

 

49: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)13:00:27 ID:xn1yO3YYP
その日の夜は、眠ることができず、
ひたすら目を開けてボーッと天井を見ていました。
心強くはなっていたのですが、
何故か光が無い状態で寝るのは怖く、朝日が見えだした頃眠ったと思います。

ただ7時頃に看護婦さんに起こされて、体温を測り、
昨日の錯乱状態のこともバッチリ報告されていたので、
精神的なチェックしているだろう問診だけで、検査は終わりでした。
熱は38度まで下がってました。

その日は朝から友人も母親も来なく、
友人が置いて行ったどうぶつの森とお守りを握りしめて過ごしました。

昼食を終え、体温をチェックしに来た看護婦さんにA医について尋ねたのです。
昨日親切に聞いてくれたので、会えるなら会いたいと言う我侭な考えがあってでしたが。

看護「聞きましたか?朝、エスカレーターから落ちてね。人柄が良いから心配ですよね」

その瞬間、何故か胸が締め付けられるような感覚がしました。
自分で悪さした後の感覚と言えば分かると思いますが、
とにかく罪悪感が湧き起こって来たのです。
その後、気も乗らないまま過ごしていると、
看護婦さんが来て「面会ですよー」と言うと車椅子の乗せ、
私を何処かへ連れて行きました。

 

50: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)13:08:07 ID:xn1yO3YYP
ドラマで見る様な応接室と言うのでしょうか。
如何にも院長と言えるような方と、
頭に包帯を巻きギブスをしたA医、それにスーツ姿のご老人が居ました。

看護婦さんは頭を下げると、何故かオレを置いて退出。
訳が分からない状態でパニックになっているオレを他所に、院長が話しました。

院長「私はここの**です。行き成り呼び出して、こんな状況じゃ驚くよね。
それで、こちらの方がC神社の神主**さん(C主)だ。
今回はA医から事の事情を聞き、その前にC主さんから連絡を受けていたのでね。
本来なら、病院内や病院側からこう言う事に患者を巻き込むのは喜ばれることではないのだが、
君の為を想ってのことだ。
できれば病院内や近所中に話して周るのはよして貰いたい。いいかね?」

その妙な威圧感に気押しされ、俺は頷きました。
今更ですが、病院を特定できるような事は書かない予定です。

 

51: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)13:15:57 ID:xn1yO3YYP
C主「どうも、今、院長さんからご紹介されましたC主です。
この度のご無礼、誠に申し訳ないと思うとともに、どうしても話を聞いて頂きたいと思って参りました」

ちょっとC主の喋り方が変だけど、ともかく凄い丁寧で日本人。天皇陛下かと思うような口調だった。

C主「現代において、信じられないと思われますが、この度、神託がございました。
実を言いますと、私がこの立場に属してから、ここまではっきりと神託と言うものを受けた事が無く
私自身、理解と状況の整理が追い付いていないのです。
過去に、この様な神託が下されたのは先代の前。
明治時代まで遡って一回あったかどうかと言うほどの前のことなのです。
ゆえに、急ぎで参りました。そこでA医の話を聞きまして、私は確信し貴方様をお呼び致しました」

もの凄く低く、もの凄く低調な口調に、
俺は何も言い返せず、C主が頭を下げるたびに、俺は下げていました。

 

52: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)13:22:48 ID:xn1yO3YYP
オレ「あのA医さんがどうかしたのですか?」
うっすらと、俺が原因で何か酷い事が起きていると察しながら、俺は尋ねました。

A医「ははは、心配かけてごめんね。
その……君に会った時から何だけど、般若のお面を被った人が見えたんだ。
なにかの冗談だと思っていたんだけど、お守りを見たら急に怖くなってね。
一応お母様にC神社のことを伝えておいたのだけど、昨日の夜に、僕の首を誰かが紐で縛り付けて来たみたいなんだ。『弁えろ』『消えろ』『愚か者』って三つの単語をずっと繰り返しながらね。」

確かに横に長い青あざがA医の首に出来ていた。
あと、A医の手とか口とか足が、凄い震えていた。

A医「ただ死ぬことはなかったんだ。死ぬほど苦しかったけど。
で、今日の朝。エスカレーターに乗っている時だよ。
口に出すのも嫌だけど『しね』って声と共に背中を勢いよく引っ張られてね。
幸い死ぬことはなかったけど、一歩間違えたら確実に死んでいたと思う」

俺は声が出なくなっていた。

 

53: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)13:29:21 ID:xn1yO3YYP
院長「その前に私はC主さんから電話を受けていたのだ。
病院に入院しているだろう人間が人を殺める、とね。
私としては信じられなかったし、今でもそうなのだがが。
『親切にした医者が絞殺されそうなのを防いだ』とC主さんは仰ってね。
次に『連れて行こうとしている。背中を掴もうとしている鬼女が居る』とね。
その矢先、A医君がエスカレーターから落ちたと聞いたから、もしやと思い。
で、君の存在が浮かび上がった訳だ。
私としてもオカルト分野に関わるのは医者としては否定したいのだが……まあね」

院長は少し苛立った様子だった。

C主「それが今の世ですし、私も分ります。神事もお祭りも、人々の神に対する思いも。
大分衰退しましたから。ですが、この度の信託は――」

院長「はいはい、分ってます。
それでC主さんから見て、彼はどう見えるのですか?」

 

54: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)13:40:12 ID:xn1yO3YYP
C主「黒……ですな。間違いなく彼でしょう。
私もここまで酷いのは見た事がありません。と言うよりも、見るのも恐ろしい」

オレ「そんなにひどいですか……?」

C主「どう言う事をしたら、そうなるという感じと言えばいいかな。
厄よりも酷い。ただ祟りで済ますには生ぬるい。天災と言えるかもしれない。
現状、君が精神を壊していないのも、誰もが分かるほど狂ってないのも、信じがたい状態だ」

そこで俺はお守りが切れた話をする。

C主「なんと○○のお守りが。それで今持っているのか?」

オレ「いえ、B者に渡しました」

C主「B者……B神社か?あそこは古くからこの土地にあるから君にはなじみ深いか」

院長「あっ……。そう言えばB神社からなんか電話があったとか言ってたな」

C主「なんと?」

院長「いや詳しくは知らない。どうせ年末前の~(とにかく相手にしなかったそうです)」

C主「はぁ……。会いに行く必要がありそうだ。
院長さん。A医とオレ君は外に連れ出しても大丈夫でしょうかね?」

院長「いま、オレ君の先生に確認を取ります。……連れ出させたほうが良いですか?」

なんか怖い感じに聞こえた。

C主「できれば。どうせ、体のどこも悪くないだろう」

その後、院長が部屋にあった受話器で何かをやり取りし。
院長は俺へ外出の許可とA医にお休みだと伝えた。

 

55: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)13:50:51 ID:xn1yO3YYP
その後、C主がB神社に電話をした。
そこでB神社に、今母親と弟と友人がいることが判明した。
C主の、黒で立派な外国車で運転手が付いていると言う、
金持ちとしか思えないような車に乗せられ、オレはB神社に向かいました。
途中C主からは、バチが当たる様な事をしていないかと何度も聞かれ。
神棚の掃除や、お墓詣りしてないなどを伝えました。

C主「そんなんで憑くような奴じゃありません。
怖がらせるつもりは微塵もないが、神木を斬り倒すような不届き者でもそうなるか……」

オレ「あの、神託にはどういう事が?」

C主「全部は話せん。一言で言うと、君を助けなさいと言うことかな」

A医「あの、ここまで見た事が無いほどハッキリと言っていたのですが、どれほどハッキリとしていたのですか?」

C主「神様自身が筆を手に持ち、文字を書いたと言えば、そのハッキリさが分かるかな?」

結局、どういう状態で神託が授けられるかは教えてくれなかったが、
とにかく凄い状態で神託されたのだと、他人事のように俺は感じた。

すまん、ここら辺は俺でもよく理解していないんだ。結局今でも教えられていないし

 

56: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)13:54:44 ID:xn1yO3YYP
その後は、C主が自分のC神社について説明しながら過ごした。
簡単に言うと、今から行くB神社とは違う神がいる神社と言うことだった。
もっとも今となってはそんな違いは曖昧なものでしかなく、
人によっては大した違いには思えないだろうとか、言っていた。

 

57: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)14:00:16 ID:xn1yO3YYP
B神社につくと、友人は神主のような恰好をしていた。
母親は白が多めの服装だった。弟はスーツ姿の仕事着だった。
オレが声をかけると、二人は返事を返したけど、目線を下に提げたままだった。
B神社でそうするように頼まれたらしい。

C主は「やはりそうか」と意味深なことを呟きながら、B神社の神主さんと話をしていた。

簡単に言うと、B神社で一泊しながらお祓いをしていたらしい。
B者が何者かと言うと、B神社で一番弱いが一番神に近付ける人らしい。
そこできかされたのが、最初に行ったA神社での出来事だった。

 

58: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)14:07:43 ID:xn1yO3YYP
A神社に俺が最初訪れた時、見るからに嫌な予感だったそうだ。
それとお祓いは無償でも有料でもできなくないそうです。

どうせそんな物だろうと思いながら、俺に近付くと、
不意に『追い出さなくてはならい』と言う使命感を抱いたそうです。
B者曰く、それが神託に近いもので、なので妙に冷たく門前払いされたということでした。
そのままA神社は一番大きなB神社に俺のことを報告。
B神社のB者はすぐに神に答えを尋ね、『おそろしい存在が近くに居る』と言うのだけを聞いたそうだ。

その日から、米粒を一粒一粒丁寧に清め、いつか来るだろうその人を待ちお守り袋に入れていたらしい。
で、俺は記憶にないのだけど、B神社に電話をかけていたそうだ
「厄年なので厄払いしてもらいたい」と。

その声には酷いノイズと耳に残る様なこごもる暗い感情が乗っていたそうです。

 

59: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)14:14:40 ID:xn1yO3YYP
そんな話を聞いている時、C主さんとB者さんが来て。

B者「お守りもっていますよね?」
俺が頷くと、神社の敷地外(道路)に出ました。

そこにB者さんが二つ折りした紙と、銀の器を持ってきました。
B者さんとC主は何かを「いや、こうじゃない。こうだ」
と微妙にもめながら神と銀の器の位置を調整。

B者「お守りの紐は解けやすくなっています。解いて、中にある物をこの神の上へ」
C主「絶対に中の物を紙以外のところに落としちゃならない。それに落ちても触れないように」

俺は言わるがまま、お守りの紐を引っ張り、解けた袋を逆さまにしました。
銀の器の上にある紙の上に、真っ黒な粒とにじんだ画用紙?みたいのが落ちました。

 

60: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)14:21:24 ID:xn1yO3YYP
ただ、それを見た瞬間、頭の中が怖いの一文字で埋め尽くされ。
情けない事に腰を抜かしました。A医に励まされながらどうにか腰を入れ直したと思う。

B者「このお米には『生』の文字を入れておきました」
C主「これは……。つまり、この数だけの人が死んでいたと言うことかな」

二人は深刻な表情を浮かべ沈黙してしました。

その後、どうにか気を取り直したオレを見て「明日にでもお祓いを始めよう」となり、
今日一日はA医とオレは神様の目の前で寝とまることになりました。

C主はC神社に帰りましたが、終始B者と話をしていました。
恐らく、神託について伝えていたと思います。

 

61: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)14:25:04 ID:xn1yO3YYP
その後、弟から家で飼って居た金魚とドジョウが死んでいた事。
髪の毛の話や、やたらとクモが出てきた話を聞かされました。

また、弟は家で昼寝をしていると、
帰ってくる家族を一人一人首を絞めころす夢を見たそうで、
母親から「B神社に来るように」と言われた時は飛びついたそうです。
母親と友人はB者と話をした後、俺に対する危険性と、
その時は教えてくれませんでしたが俺についている者について説明を受け、
目を合わせないと言う結論と、今日中にお祓いをしようとなったそうです。
特に進展もないので、駆け足で進めてしまいましたがこんな感じでした。

 

62: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)14:28:29 ID:xn1yO3YYP
その夜は、寝つくまでA医に謝ったりして過ごしました。
A医は「仕方ないよ」と優しく話、
「正直病院って心霊現象多いから。今から慣れないとね」と言っていました。

そして翌日。
朝早くから目を覚まし、B者に言われるとおりにお参り(お祈り?)をしました。

境内にはC神社からC主と数人、B神社はB者と数人、
俺に関わった友人と母親、弟、A医以外は入れないようにして、儀式が始まりました。

 

63: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)14:32:46 ID:xn1yO3YYP
内容は話してはいけないと言うことなので儀式の内容は省略します。
儀式に掛かった時間は1時間ほどでした。
特に喋ることもなく、音がする事も無く。
棒を振る音と、頭を下げるの々でした。

C主「さて、次にこちらの番です。少々お待ち下さい」

C主はそう言うと後ろに大切に赤い風呂敷で包まれた箱を二つ取り、
全員で忙しそうに小さな仏壇ような感じではないのですが、箱を作り中にお札を入れました。

箱や風呂敷に包まれた状態の箱については説明できないことになっているので、省略します。
お札については、神託時に描かれた『神様』が描かれているそうです。

 

64: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)14:36:25 ID:xn1yO3YYP
C主「結局B神社でやったが、C神社でも君のことは気にかけていた。
いくつか対策も講じてた。そして、神様自身がお越しになっていた。
どうか、その感謝の気持ちと、君自身が救われるように、祈って貰いたい」

その後は、40分ぐらいかけて感謝の気持ちを全員が一人づつ伝えました。
オレは勿論のこと、母親、友人、弟、A医、B者とB神社の者、C主とC神社全員。
とにかく声に出してお礼を申し上げました。

さて、ここから何故、この度書き込みをしたのか、明かそうと思います。
この後の出来事がきっかけです。

 

65: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)14:42:18 ID:xn1yO3YYP
C神社の神様を片付け終え、全員が正座し、その前にC主とB者が立ちました。
B神社の神と、神託時に授けられたと言う神様へ背を向けていました。

本来ならば許されない行為だと言うそうです。
ただ、今回は「神威を借りる」と言う形で、この様な姿勢になったのだと話してくれました。

二人はようやく本題に入りました。

C主「事が事だけに、今回は原因を探さなきゃならない。
今回、○○君についていたのが何なのか、話そうと思います」

B主「お母様と友人様、弟様にしたのは紛れもなくお祓いでした。
ですが、A医と○○君にしたのは お祓いではありません 」

何故か俺は鳥肌がたって、涙がスゲー出て来てた。

 

66: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)14:56:02 ID:xn1yO3YYP
B者「まず○○君、それにA医に憑りついてしまったものを話しましょう。
私たちもなじみ深い「神」です。ただ邪な存在となってしまわれた『魔』です。」

C主「神託の内容は告げれないが、○○を救えではなく。
神々を救えと出ていた。本来神を救えなど考えられないことだが……」

そう言ったあとC主が喋りはじめた。

C主「古くから日本には八百万の思考があるように、様々な神様がいた。
昔こそは、人々は様々な現象や様々な者に神を見出したものだが、
世界的に見ても人々に関わった神々の多さは日本が一番多いと思っている。
だからこそ、日本の神はどの国よりかつての人の信仰や良心を覚えているのです。
残念ながら現在では目に見えて衰退しました。
神々に対する敬意は薄れ、神を忘れている者すらいます。
それをかつての栄光、と言う表現は神には失礼極まりないが、
それを忘れられなかった神が邪な存在へとなってしまった。
今回○○君についてた神々はそう言う存在達なのです。」

 

67: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)15:07:59 ID:xn1yO3YYP
C主「さすがにどの宗教でも、神を祓うのは至難のこと。いえ、不可能だ。
残念ながら私も、B者も、それは不可能だとすぐに結論を出しました。
そこで考えたのが『神輿を作る』と言うものです」

B者が息が切れたC主に変わり説明した。
B者「まずはA医に移ってしまった今はもうないだろう沼の神を、○○君へ戻しました」
驚いた俺をB者さんは「静かに」と怒り気味にいました。

B者「その上で、○○君の体を『神輿』にし、神々を一時的にそちらへ入っていただきました。
やはり立派な神様だったこともあり、素直に入られました」

その後、俺の体に居る神について説明された。

沼や川が4柱、山が1柱、動物3柱、建物が2柱、
人の想いで出来ただろう神が6柱、
人が生贄で神になった存在が二人(一人が鬼女、A医に憑りついていた)。

正直な話思わず笑い出しそうになった。どんだけ憑かれているのだよと。
ただ、なんか無性に感謝の感情がして涙を流しながら笑いを堪えていた。

C主曰く「鳴いているのが神輿の中の神々だ」との事。

 

68: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)15:15:27 ID:xn1yO3YYP
もう少し詳しい説明があるけど、文章で書く。
あと>>67だとA医の辺りで誤解を招くと思う。

A医には、俺から移った沼神様と、祟り憑いていた鬼女神様が居た。

沼神≠鬼女神様です。

で、鬼女神様は沼神様が好きで、
自分の旦那を奪われたような鬼女神様が、A医を殺そうとしていたとかいう感じです。

ただ首を絞めたのは沼神様らしい。
理由としては、すでに俺の体が神輿状態だったのにも拘らず、
他所の神を勧めたとか言う、お家事情みたいなもの。

そこに鬼女神様がA医を襲いに行った、と言う感じらしいです。

C主はC神社内で変わり身の紙人形を作り、それでA医を助けていたそうです。
事実、紙人形の二体とも首が千切れていたそうです。

 

69: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)15:20:25 ID:xn1yO3YYP
他の神々は信仰を失い消えかけてた存在(人々に忘れられてしまった存在)か、
その土地を奪われた神(川を埋めたり、沼を埋めたり、山を切り開いたり)らしい。

中にはちゃんとしたお祓いもしないで立て壊された神社か、立て直した神社かの神も居るらしい。

C主「鬼女神様(本当は違うけど)のような存在が憑りつくのは分かる。
だが、○○君の場合はそうではない。これが何を意味しているか分かるかな?」

俺は少し可笑しな状態になっていたが分からないと伝えた。

B主「人為的な物の可能性がある。
そう言うのを好んで集めていた存在が日本に居る筈なんだ」

急にスケールのデカい話をされて、またしても頭の理解が追い付かなかった

 

70: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)15:31:54 ID:xn1yO3YYP
B者「よこしまな存在となった神を集めて、人に憑りつけているなんて
流石に想像できないけど……。多分、居るのだと思う。
○○君が罰当たりの天才とでもいえる様な存在じゃなきゃ、
いや、罰当たりの天才でも、そんなに大勢の神に祟られるようなことはない。
そうなると、そう言う神を集め、人に憑りつけたような、神か、人間がいることになる。
それは急いででも見つけなきゃいけないことだ。」

その後、手法は大体で書くけど、

東京都と俺が住んでいる県の地図を置き、その上にワシを乗せ、
俺が一筆で東京都とオレの住んでいる県の形をなぞり描き、
その後、墨を撒くじゃないけど、まいて場所を特定することをした。

その結果、もう目にはっきりとピンポイントで俺の家と、病院と幾つかの神社、
あと線が集まっている場所が、駅だった。
その駅は俺が仕事で利用し、100万人以上が利用する駅だった。

怖いから伏せるけど関東の駅だよ



71: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)15:38:53 ID:xn1yO3YYP
C主「もしかすれば、○○君に憑りつけた神で全部かもしれないし、まだほかにも被害者がいるかもしれない。
神託には君のことしか書かれていなかったが……」

ちなみにC主は元々神だと分っていたらしい。
だから妙に丁寧な口調で俺に挨拶したそうだ。

特にその後は為す事が無いのと、話せないのもあって、ここら辺で話はおしまい。

ちなみに翌日、自分が勤めていた会社が倒産するのと、
会社が応援していたとある組織が世間を騒がしているのですが、
もしかすると……らしい。

まだ完全に人身神輿になった訳じゃないから、
当分B神社とC神社に通わないといけないけど。

 

72: 名無しさん@おーぷん 2014/11/21(金)15:48:11 ID:xn1yO3YYP
人身神輿になってからは体調不良が全部治った。
時々、今もだけど、部屋の中を誰かが歩いているような音はするけど、気にしていない。
今は【怖い!】って頭の中で感じなくなりました。

C主から聞いた話なのですが、神話の中でだと神を背負って日本中を旅した人が居るらしく、
それと似た様な事をすると、神輿の中の神が喜ぶんじゃないか、と言われました。

年末と年始に、親父の実家である青森と、母の実家のある九州に行く予定です。
実質ニート状態なので、適当に仕事しながら旅でもしようかなーっと思ったり。

御利益に関しては、考えてはいけないと。寧ろ苦労すると思いなさいと。

神輿の中の神々を神社を作ってーなどと尋ねたのですが、どうやら不可能らしいです。
神だけど神じゃない状態らしい。

全裸の状態だった訳ですが、
履歴を見ると「びっくりするほどユートピア」の記事があるので、もしかしたら……。
不可解な夢に関しては結局のところ不明のままです。

さて、とても長くなりましたがこれで終わりにします。

相談に乗ってくれた方々、ありがとうございました。