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サンタクロースはサタンという都市伝説

古代ローマ人の風習では、
12月17~23日にかけて、「土星神サトゥルヌス」を奉る「サトゥルナリア祭」が行われる。
時期はクリスマスと近いが、実はサトゥルヌスの風貌も長い髭のある老人であり、
サンタクロースに似ている。

名前の響きが酷似している点については、指摘するまでもない。
また、サトゥルナリア祭でも、ヒイラギ・ヤドリギ・ユールの丸太を使用したり、
祝いで飲むのを大杯でする慣習があった。
つまりサトゥルナリア祭こそが、クリスマスの起源と考えられるのである。

ローマ帝国は広大な領土を統治する必要性から、
当初迫害していたキリスト教を国教に定め、
そこにゲルマン民族やケルト民族の古来からの風習を残しつつも、
キリスト教に名目を書き換えていった。

そしてサトゥルナリア祭は、
当時のローマにあった"太陽の誕生日を祝う"冬至の祭が行われる
12月25日と合わせて、キリスト教に則したクリスマスという行事として慣習化したのだ。

さらに、多神教だったゲルマン民族やケルト民族の神話には、
もともとサトゥルヌスとよく似た神も存在する。
「オーディン」という、やはり長髭をした老人の神だ。
オーディンは8本足の魔法の馬やトナカイが引くソリに乗って空を駆けまわり、
煙突から家に入り、贈り物を届けるとされる。
これだけでも、サンタクロースの伝承に極めて近いことが分かるが、
現代のサンタクロースのソリを引くトナカイの頭数は、8頭だったり9頭だったりする。
これは当初8頭だったというのが通説で、
後の世に「ルドルフ」という"赤鼻のトナカイ"が加わって9頭になったと考えられている。

本来、オーディンの馬の数と、サンタのトナカイの数は同数なのだ。
このような理由から、サンタクロースの起源には、
オーディンの要素も強く影響したことが考えられる。
ここで、サンタクロース=サトゥルヌス=オーディンという図式が浮かび上がってくるのだ。

さて、前述の「土星神サトゥルヌス」や「オーディン」は、
ともに"死"を司る神という一面も持っている。

そう、"死"といえば"地獄"、そして"悪魔"すなわち「サターン」が連想される――。
つまり、「サンタクロースであるサトゥルヌスはサターン、
すなわち悪魔の化身なのではないか?」と考える人々も存在するのだ。

ローマ神話における土星神サトゥルヌスは、
ギリシア神話における農耕神「クロノス」と同一視されている。
この農耕神クロノスは、神々の王「ウラヌス」に歯向かい追放してしまったが、
これは神に敵対するサターンの存在に近いものがあるのだ。