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no.175 キミアキ君

某県のある中学校の卒業生の間で語り継がれている、ある都市伝説がある。

クラスのキミアキ君は出席簿には「キミアキ」と書かれているだけで、苗字はなぜか空白。

さらに住所録も東京都××市とだけ書かれており、両親の名前も空欄である。
キミアキ君はごく普通の生徒で、休み時間は友達と遊んだりふざけ合ったり、
学校のイベントも積極的に参加していた。

しかし友達の誰もキミアキ君の家に行った者はいなかった。
一緒に帰ったことのある生徒もだれもおらず、
毎日黒塗りの車に乗って通学していたという噂もあった。

しばらくしてキミアキ君は突然転校してしまう。
親しい友人にも転校先やお別れの挨拶も告げずに去って行った。

キミアキ君は高貴なお方の落とし種で、
最初から苗字はなく、首都圏の中学校を転々としているという。
キミアキ君の転校後、先生たちはキミアキ君のことは口を閉ざし、
最初から居なかったかのように振る舞った。
キミアキ君の正体は不明の今も謎のままである。


※小説のアナザーのように、
キミアキ君とはもしかしたら死者だった可能性もありますね。