1: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:14:51.30 ID:3YypnmNE0.net

開眼面(かいげんめん)という仮面を知っているだろうか……。
多分、この世で知っているのは
俺と職場の先輩であったYさんだけだろう。
2: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:16:51.49 ID:3YypnmNE0.net
その面は呪いの面。笑い、泣き、時には人を呪う。
そんな面を俺は当初はあるわけがない、ありえないと思っていた。
またどこかの都市伝説の様な幻で実際は存在しない、あったとしてもただのお面であると思っていた。
だが、俺は見た。
しかし、記憶は日に日に薄れ、Yさんはもう多分覚えてはいないだろう。
だから、覚えている今のうちに開眼面の話を書いておかなければならないと思った。
そんな面を俺は当初はあるわけがない、ありえないと思っていた。
またどこかの都市伝説の様な幻で実際は存在しない、あったとしてもただのお面であると思っていた。
だが、俺は見た。
しかし、記憶は日に日に薄れ、Yさんはもう多分覚えてはいないだろう。
だから、覚えている今のうちに開眼面の話を書いておかなければならないと思った。
3: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:18:22.13 ID:3YypnmNE0.net
俺は数年前に雑誌のライターのお手伝いの様な仕事をしていた。
言わば、現地取材とその他雑用。
取材である村にYさんと訪れた。
仕事内容はその村にある都市伝説的なものを調べることだった。
電車とバスを乗り継いで、そこから1時間ほど歩いたところに村があり、少し山に囲まれていた。
村の名前はK村。
言わば、現地取材とその他雑用。
取材である村にYさんと訪れた。
仕事内容はその村にある都市伝説的なものを調べることだった。
電車とバスを乗り継いで、そこから1時間ほど歩いたところに村があり、少し山に囲まれていた。
村の名前はK村。
4: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:21:39.98 ID:3YypnmNE0.net
その日は夏だったが、山に囲まれて風も少し吹いていたのでそれほど暑くはなかった。
「いいネタが取れそうだな」
Yさんは意気揚々しながら例の面が置いてある目的地に向かった。
古い小さな寺?の様な場所に着く。
「いいネタが取れそうだな」
Yさんは意気揚々しながら例の面が置いてある目的地に向かった。
古い小さな寺?の様な場所に着く。
5: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:23:36.86 ID:3YypnmNE0.net
「なんか気持ち悪いですね」
「こんぐらいの方が本物とかいそうだろ?」
寺はつたが生え、木の部分は所々黒ずんでいた。
「ごめんくださーい」
Yさんが呼び、しばらくすると
「はい、なんでしょう」
奥から住職の方が出てきた。
「~の取材の者です」
「そうでしたか、わざわざ遠いところからどうも」
「こちらにある面の取材に来ました」
「こんぐらいの方が本物とかいそうだろ?」
寺はつたが生え、木の部分は所々黒ずんでいた。
「ごめんくださーい」
Yさんが呼び、しばらくすると
「はい、なんでしょう」
奥から住職の方が出てきた。
「~の取材の者です」
「そうでしたか、わざわざ遠いところからどうも」
「こちらにある面の取材に来ました」
6: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:26:34.07 ID:3YypnmNE0.net
「こっちです、これが開眼面です」
見た瞬間にこれは危ない、本物かもしれないと思った。
開眼面は柵の中のガラスケースの中で壁にかかっていた。
開眼面はどう見ても人間の子供の顔の皮膚を使ったものだった。
色は白や青白い色のまだら模様。
目と口は閉じられていてかすかに髪の毛がある。
全身の毛が逆立った。でも、目が離せないほどに引き込まれる面だった。
見た瞬間にこれは危ない、本物かもしれないと思った。
開眼面は柵の中のガラスケースの中で壁にかかっていた。
開眼面はどう見ても人間の子供の顔の皮膚を使ったものだった。
色は白や青白い色のまだら模様。
目と口は閉じられていてかすかに髪の毛がある。
全身の毛が逆立った。でも、目が離せないほどに引き込まれる面だった。
7: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:28:32.14 ID:3YypnmNE0.net
「写真いいですか?」
「構いませんよ」
「おい、カメラ」
俺は開眼面を撮った。
その時かすかにまばたきしたように感じた。
「構いませんよ」
「おい、カメラ」
俺は開眼面を撮った。
その時かすかにまばたきしたように感じた。
8: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:31:17.03 ID:3YypnmNE0.net
寺を後にし俺たちは宿を取った。
なんだか疲れて夕食を済ませた後にすぐに寝た。
その日は怖い夢を見た。
開眼面が目を見開いて俺を追いかけてくる。
なにかブツブツ呟きながら宙にゆらゆら浮いてすごい速さで追ってくる。
追いつかれ、呟きを聞いて俺はハッと目が覚める。
その時はなんて言ったのかは分からなかった。
なんだか疲れて夕食を済ませた後にすぐに寝た。
その日は怖い夢を見た。
開眼面が目を見開いて俺を追いかけてくる。
なにかブツブツ呟きながら宙にゆらゆら浮いてすごい速さで追ってくる。
追いつかれ、呟きを聞いて俺はハッと目が覚める。
その時はなんて言ったのかは分からなかった。
9: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:37:01.99 ID:3YypnmNE0.net
翌朝、住職に開眼面の話を聞いた。
昔、兄弟がおり、兄は優秀、弟はそうではなかったらしい。
次の村長が兄に決まった日に弟は自害する。
弟は兄のことを良く思っていなかった。
このまま一生劣等感を持って生きるのは耐えられないためだという。
ここまではまあ別段面白くもない話だと思った。
昔、兄弟がおり、兄は優秀、弟はそうではなかったらしい。
次の村長が兄に決まった日に弟は自害する。
弟は兄のことを良く思っていなかった。
このまま一生劣等感を持って生きるのは耐えられないためだという。
ここまではまあ別段面白くもない話だと思った。
10: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:38:56.47 ID:3YypnmNE0.net
その後、兄は弟の顔を剥いで自分の部屋で開眼(供養的ななにか)をおこなったらしい。
顔の皮膚を剥いだのは兄も弟を良く思っていなかったからだという。
そのまま弟の顔は兄の家に保管された。
しばらくして、兄が寝ているとその顔が上に被さり、兄は窒息死してしまう。
翌朝の開眼面は口角が上がり笑っているようであったらしい。
それが由来で呪いの面となったそうだ。
顔の皮膚を剥いだのは兄も弟を良く思っていなかったからだという。
そのまま弟の顔は兄の家に保管された。
しばらくして、兄が寝ているとその顔が上に被さり、兄は窒息死してしまう。
翌朝の開眼面は口角が上がり笑っているようであったらしい。
それが由来で呪いの面となったそうだ。
11: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:40:23.12 ID:3YypnmNE0.net
その夜も夢を見た。
開眼面が誰かの顔に被さるとその人が開眼面に操られ高い場所から落ちる夢だ。
疲れが溜まっただけだろうとその時は思っていた。
翌朝、住職は消えた。
Yさんと寺に行ったがいきなりいなくなっていた。でも、用事でもあるのかもしれないと思い、その日は宿で休んだ。
すると次の日もいなかったのでおかしいと思い、開眼面のところまで入ると面が笑っていた。
開眼面が誰かの顔に被さるとその人が開眼面に操られ高い場所から落ちる夢だ。
疲れが溜まっただけだろうとその時は思っていた。
翌朝、住職は消えた。
Yさんと寺に行ったがいきなりいなくなっていた。でも、用事でもあるのかもしれないと思い、その日は宿で休んだ。
すると次の日もいなかったのでおかしいと思い、開眼面のところまで入ると面が笑っていた。
12: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:42:00.99 ID:3YypnmNE0.net
笑った面を見た日から宿で寝ていても笑い声が聞こえる。
幻聴だと思ったがYさんも聞こえると言う。
子供特有の高い声で笑う。
気味が悪くなって帰ろうと思うが山に囲まれている為、バスもあと2日待たなければならなかった。
夜に金縛りにあって、目を開けると宙に浮く面と一つの人影が見えた。
会話をしていて、部分しか聞き取れない。
「そ、ちょう……」
「いや、……だ」
「おまえ……、死んだ……」
人影は多分、面の兄の様な気がした。
幻聴だと思ったがYさんも聞こえると言う。
子供特有の高い声で笑う。
気味が悪くなって帰ろうと思うが山に囲まれている為、バスもあと2日待たなければならなかった。
夜に金縛りにあって、目を開けると宙に浮く面と一つの人影が見えた。
会話をしていて、部分しか聞き取れない。
「そ、ちょう……」
「いや、……だ」
「おまえ……、死んだ……」
人影は多分、面の兄の様な気がした。
13: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:43:40.18 ID:3YypnmNE0.net
バスが来る日、俺たちはバス停で待っていると
「なあ、開眼面のことはやっぱり記事にするのはやめよう」
「そうですね……あ、ちょっと確認ですけど村長なったのって兄の方でしたよね」
バスが来て目の前に止まる。
バスの窓に俺たちが写る。
すると背後から何かがひょこっと出てきた。子供の声で
「ざんねーん、弟の方だよ」
開眼面だった。
「うあああああ!!」
急いで俺たちはバスに乗り、
「早く出て!早く」
バスは急発進して俺たちは帰った。
「なあ、開眼面のことはやっぱり記事にするのはやめよう」
「そうですね……あ、ちょっと確認ですけど村長なったのって兄の方でしたよね」
バスが来て目の前に止まる。
バスの窓に俺たちが写る。
すると背後から何かがひょこっと出てきた。子供の声で
「ざんねーん、弟の方だよ」
開眼面だった。
「うあああああ!!」
急いで俺たちはバスに乗り、
「早く出て!早く」
バスは急発進して俺たちは帰った。
14: 1@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 18:44:55.07 ID:3YypnmNE0.net
その記事は俺たちの判断でボツにした。Yさんと俺はその仕事を辞め、今では違う仕事をしている。
先日Yさんに会ったが、その時のことはよく覚えていないといっていた。
俺はたまに今でも夢を見る。
あの面に追いかけられ、追いつかれると囁かれる。
「ざんねーん、弟の方だよ」
先日Yさんに会ったが、その時のことはよく覚えていないといっていた。
俺はたまに今でも夢を見る。
あの面に追いかけられ、追いつかれると囁かれる。
「ざんねーん、弟の方だよ」
15: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 22:31:31.31 ID:cIn46UMw0.net
弟が子供なら兄も子供だよね?
いわゆる子供村長ってやつか
いわゆる子供村長ってやつか
16: 本当にあった怖い名無し@\(^o^)/ 2014/12/21(日) 23:08:28.38 ID:TnLHh2/p0.net
開眼(かいげん)って、もともとは完成した仏像に仏様の魂をふきこむ事から来ていて、今では新しい仏壇やお墓の魂入れを開眼と言ってるよね。
つまり、人の手によって作られたものに魂を入れるという行為。
つまり、人の手によって作られたものに魂を入れるという行為。
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