大学生の時の話。
友人と俺は、友人のアパートを拠点にし、廃墟巡りをよくしていた。
というのも、どうしても実際に幽霊が見たくて、ビデオにおさめたくて、
暇さえあれば友人と色々な場所の廃墟に足を運んでいたんだ。
しかしいくら廃墟に行っても何の心霊現象も起こることはなく、
「何も出ないなー」といいつつも、ビデオを回し続けていた。
そして、幽霊がよく出ることで有名な廃病院に行った時のこと。
この廃病院は、いつもの廃墟とは全く雰囲気が違い、
すぐ振り向けば何かいるような、中々足が進まない何かがあった。
友人もただならぬ雰囲気を感じていたのか、冷や汗が止まらないようだった。
今まで気楽に幽霊をビデオにとろうと、絶対ビデオにおさめるって思っていたが、
ここに限ってはビデオを回すのが怖くてしょうがなかった
先へ進むと、手術室のような部屋があった。
部屋は他の部屋と違いとても綺麗に保っていた。
友人となんでここだけ綺麗なんだろうなーなんていいながら、
その部屋をぐるりと左から一周する感じでゆっくり回していると、
ちょうど部屋を入って右隅の辺りで、ビデオが「ザッ」っと音をたてる場所があった。
「おい?ここだけなんか変だぞ?」
「そこ、とってみるか」
その右隅でビデオを左右に振ると、やはり「ザッ」と音がなり、そして映像がぶれた。
不安に感じたが、幽霊がとれるかもしれないという気持ちが強く何回もビデオを左右に振った。
「ザッ」「ザッ」「ザッ」「・・・」「・・・」
音がならなくなったと思い、よくビデオをのぞきこむと、すぐ目の前まで老婆が迫ってきていた。
「うわああああああ」
友人と俺は必死に逃げた。
パニくったせいで肝心のビデオは、あの手術室においてきてしまった。
何回もこけそうになったが、走り続けた。
なんとか病院の外まで出られた。
しかし、友人の姿が見えない。
「おーーーーーーーい」
静まり返っていた。
「もしかして、まだ病院の中?」
もどりたくはなかったが、意を決して戻ることにした。
先ほどまでの嫌な雰囲気はなくなっており、もういない、気がして、
急いで手術室まで戻った。
手術室についたが、友人も老婆もいなく、ビデオだけが落ちていた。
気味が悪かったが、ビデオを回収し、
通ってきた道をくまなく探したが、友人は見当たらない。
そんなことをしてるうちに外はあかるくなっていた。
病院の外に出て待ったが、いくら待っても友人は外に出てこなかった。
気付かなかっただけで、もう帰ったのかと思いアパートへ向かった。
友人のアパートに戻ってみたがやはり帰ってはいなかった。
一度家に帰ることにした。
そういえば、ビデオは回し続けていたから何か写っているかもしれない。
老婆が写っているかもしれないと考えると、怖かったが、
手がかりがあるかもと思い、再生してみた。
手術室で左右に振っているシーン。
老婆が写ったであろうシーン。
が、老婆はそこには写っていない。
そのまま映像を見ていると、右隅のところにボーっとたっている人影が写った。
友人だった。
その瞬間。
あの老婆が画面の中に現れ、友人の足をがっしりと掴み部屋の外に引きずっていった。
友人がどうなってしまったのかは分からない。
連絡もとれなくなってしまった。
老婆が写ったビデオテープはあれ以来再生できず、気味が悪くなった俺はそのテープを燃やして処分した。
投稿:ホラー漬けのNさん
すぐ振り向けば何かいるような、中々足が進まない何かがあった。
友人もただならぬ雰囲気を感じていたのか、冷や汗が止まらないようだった。
今まで気楽に幽霊をビデオにとろうと、絶対ビデオにおさめるって思っていたが、
ここに限ってはビデオを回すのが怖くてしょうがなかった
先へ進むと、手術室のような部屋があった。
部屋は他の部屋と違いとても綺麗に保っていた。
友人となんでここだけ綺麗なんだろうなーなんていいながら、
その部屋をぐるりと左から一周する感じでゆっくり回していると、
ちょうど部屋を入って右隅の辺りで、ビデオが「ザッ」っと音をたてる場所があった。
「おい?ここだけなんか変だぞ?」
「そこ、とってみるか」
その右隅でビデオを左右に振ると、やはり「ザッ」と音がなり、そして映像がぶれた。
不安に感じたが、幽霊がとれるかもしれないという気持ちが強く何回もビデオを左右に振った。
「ザッ」「ザッ」「ザッ」「・・・」「・・・」
音がならなくなったと思い、よくビデオをのぞきこむと、すぐ目の前まで老婆が迫ってきていた。
「うわああああああ」
友人と俺は必死に逃げた。
パニくったせいで肝心のビデオは、あの手術室においてきてしまった。
何回もこけそうになったが、走り続けた。
なんとか病院の外まで出られた。
しかし、友人の姿が見えない。
「おーーーーーーーい」
静まり返っていた。
「もしかして、まだ病院の中?」
もどりたくはなかったが、意を決して戻ることにした。
先ほどまでの嫌な雰囲気はなくなっており、もういない、気がして、
急いで手術室まで戻った。
手術室についたが、友人も老婆もいなく、ビデオだけが落ちていた。
気味が悪かったが、ビデオを回収し、
通ってきた道をくまなく探したが、友人は見当たらない。
そんなことをしてるうちに外はあかるくなっていた。
病院の外に出て待ったが、いくら待っても友人は外に出てこなかった。
気付かなかっただけで、もう帰ったのかと思いアパートへ向かった。
友人のアパートに戻ってみたがやはり帰ってはいなかった。
一度家に帰ることにした。
そういえば、ビデオは回し続けていたから何か写っているかもしれない。
老婆が写っているかもしれないと考えると、怖かったが、
手がかりがあるかもと思い、再生してみた。
手術室で左右に振っているシーン。
老婆が写ったであろうシーン。
が、老婆はそこには写っていない。
そのまま映像を見ていると、右隅のところにボーっとたっている人影が写った。
友人だった。
その瞬間。
あの老婆が画面の中に現れ、友人の足をがっしりと掴み部屋の外に引きずっていった。
友人がどうなってしまったのかは分からない。
連絡もとれなくなってしまった。
老婆が写ったビデオテープはあれ以来再生できず、気味が悪くなった俺はそのテープを燃やして処分した。
投稿:ホラー漬けのNさん
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