能面

後編
神様って見ちゃいけないんだよな?四国で拾ったヤバい神様が実家に飛び火したかもしれない…

前編をご覧になっていない方は以下URLからどうぞ

前編はコチラ
http://www.oumaga-times.com/archives/1029032812.html



142: 本当にあった怖い名無し 2015/05/25(月) 20:14 ID:8/iSMLcQ0
wktkしてくれてるのに皆待たせてごめんな。 
今戻ったよ。スゲー疲れた。



143: 本当にあった怖い名無し 2015/05/25(月) 20:18 ID:1/MtMIoO0
お憑かれさま!



144: 本当にあった怖い名無し 2015/05/25(月) 20:19 ID:8/iSMLcQ0
>>143
縁起でもねぇ



145: 本当にあった怖い名無し 2015/05/25(月) 20:20 ID:UAJltp/90
>>144
乙彼さん
ID変わる前にコテトリ付けないか?



147: 本当にあった怖い名無し 2015/05/25(月) 20:31 ID:8/iSMLcQ0
>>145
そうだな。そうするわ。



148: 本当にあった怖い名無し 2015/05/25(月) 20:31 ID:8/iSMLcQ0
じゃ、俺今から田中太郎。





151: 本当にあった怖い名無し 2015/05/25(月) 20:35 ID:UAJltp/90
>>148
今晩はどこに泊まるの?



152: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/25(月) 20:40 ID:8/iSMLcQ0
>>151
今晩はカプセルホテル。
ちょっと野宿はしたくなかった。
泊めてもらえそうな場所が他になかったというのもあるが。



182: 本当にあった怖い名無し 2015/05/25(月) 23:08 ID:Sb50FrCW0.net
流石に徹夜でレスしてたのが響いて今日はビジホでぐっすりモードかな?



175: 本当にあった怖い名無し 2015/05/25(月) 22:58 ID:duJ10XQT0.net
もってかれたか、、、いい奴だった、、、



225: 本当にあった怖い名無し 2015/05/26(火) 19:04 ID:p6tw8wIt0.net
フレが似たような体験したよ
壊れた祠に呼び止められて掃除したり水備えたら
影のような姿見たって
見に行きたいって言ったら
放置されてて祟り神ぽくなってるから
面白半分に行くのは止めれって言われた



223: 本当にあった怖い名無し 2015/05/26(火) 18:41 ID:jHLWmXkf0.net
天皇の祖神系は別として
土着神や山神様あたりは運が良ければ会える人はいるみたい



249: 本当にあった怖い名無し 2015/05/27(水) 04:48 ID:wpWiI/iM0.net
人っ気がない神社って信仰がなくなってるから
大抵の神様の格やら得ってのが堕ちて妖やら妖怪に成り下がってんのよ
それに忘れられて寂しいって思いもあるだろう
そこに久々に人が来ればそいつにちょっかい出したくなるし
変に気に入られると心が持ってかれることもある
今回はイタズラされただけだと思うから平気だろうけど
こういうのって一回遭遇すると遭遇しやすくなるから
大きな神社に祀られてるような神様を一柱でもいいから信仰しておくことだね
後は清め塩を持っておくとか、お守りや銀製品を常に身につけておくとか



260: 本当にあった怖い名無し 2015/05/27(水) 17:34 ID:FRiT/h3U0.net
見える聞けるだけっていうのが一番怖い
神様のふりした狐とか低級なものっていうのもよくあるからさ…
知り合いはキリストとかマリア像見せられたらしい
いいことしたからいい目を見た!とも限らない、
見えるんなら騙せると目をつけられるだけというのも
ほんと触らぬ神に祟りなし、不条理な世界だよ…



251: 本当にあった怖い名無し 2015/05/27(水) 05:31 ID:QROWBb7u0.net
まだ戻って来ないのかー
昨日暑かったから熱中症とかなってないといいけど。



314: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 12:05 ID:V6cE6LCyZ
皆、まだいるかな?
訳あって今地元に居る。
心配掛けて本当にごめんな。



315: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 12:10 ID:V6cE6LCyZ
長くなりそうだから、ちょっとずつ簡潔に書いていく。
あれから色々あり過ぎた。



318: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 12:21 ID:V6cE6LCyZ
さっきも書いたけど、今俺は地元に帰って来ている。
まずはそこまでの経緯を書こうと思う。



319: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 12:30 ID:V6cE6LCyZ
5月25日のあの晩、皆のお察し通り俺はカプセル内で寝落ちてしまった。
その日行った所でやったお祓いみたいなのが効いたのか、精神的に緊張してたのか、正直メッチャ疲れてた。



321: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 12:39 ID:V6cE6LCyZ
翌朝にちゃんと目が覚めた。
体内時計は元に戻ったらしく、疲れもなかった。
とにかく無事に夜を越せたことが嬉しかった。でも一応、時間差攻撃的なアレが来るかもと思うと怖かったから、さっさと荷物まとめてホテルを後にした。
もう四国の土地はさっさと抜けたかったし。



323: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 12:47 ID:V6cE6LCyZ
手頃で速い移動方法はないもんかとスマホでググってたら、実家の弟から電話が掛かってきた。
弟は出来のいい奴で、親孝行者で、親に勘当された俺にさえこまめに連絡を寄越してくれる。
いつもの近況報告かなーっと思って電話に出た。



325: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 12:53 ID:V6cE6LCyZ
電話の内容(要約)

弟『…兄ちゃん?』
俺「おう、どうした?」
弟『今どこにおる?』
俺「今?四国」
弟『すぐ戻って来られへん?』
俺「へ?なんで?」
弟『親父がヤバいねん』



326: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 13:01 ID:V6cE6LCyZ
俺は「そっちにいったか」と思った。あの笑い声を思い出して、胃が縮こまった。
恐怖が甦ったが、家族を狙われた事に対し怒りも沸き上がってきた。
一度「いや俺縁切られてるし…」と言いかけたが、『親の生き死ににまできて何言ってんねん!!』と叱責された。
そらそうだわな。スマン弟。ありがとう弟。



327: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 13:11 ID:V6cE6LCyZ
俺は急いでタクシー捉まえて飛び乗った。
もう料金なんていくらでもいいから、逸早く実家に帰り着きたかった。
運転手の爺さんに「もっと上げてくれ!」ってずっと煽ってた。
ごめんな、爺さん。



328: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 13:20 ID:V6cE6LCyZ
実家の最寄りの駅でタクシーを止めてもらった。着くまでの間ずっと貧乏揺すりしてた。
遠距離割引がどうのこうのって言って計算している爺さんがじれったかったから、財布の中の札全部ぶん投げた。
煽った詫びだぜ、爺さん。



329: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 13:30 ID:V6cE6LCyZ
年甲斐もなく実家まで全力ダッシュして、インターホン連打して弟を呼んだ。
すると弟ではなくオカンが出てきた。
オカンは俺の顔を見るなり渋い顔をして扉を閉めようとしたものだから俺は軽くキレて、
「親のシに目にも会わさせへんのか!!」と叫んだ。



330: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 13:34 ID:V6cE6LCyZ
オカンは動きを止めて「はぁ?」と返した。続けて「誰がシぬねん?」とも言った。



331: 本当にあった怖い名無し 2015/05/31(日) 13:43 ID:m7dVjUyKb
ファッ!?



332: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 13:44 ID:V6cE6LCyZ
一瞬意味がわからなかった。
もしかすると、と悪い予感が頭を過り携帯を取り出して着信履歴を確認した。
予感はやっぱりだった。
朝の弟からの着信履歴が消えていた。



333: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 13:51 ID:V6cE6LCyZ
一応弟に電話を掛けてみた。弟は仕事中だった。
オトンにも電話を掛けて確認したかったが、緊急時とはいえやっぱり直接は憚られるので勤め先に電話した。
オトンも仕事中だった。
誰も何も変わったことはないということだ。



334: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 13:53 ID:V6cE6LCyZ
あの仮面の爺の姿がじわじわと鮮明に思い出されてきて、俺はその場から逃げだした。



335: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 14:04 ID:V6cE6LCyZ
家からある程度逃げたところで、俺は今現在自分の置かれている状況をよく考えてみた。
もしあの仮面爺に踊らされているとしたら、今さっき仕事中だと確認した電話内容にも何かあるかもしれない。
そう思った俺は、やはりオトンと弟の顔を見るまではここを離れるまいと、二人が仕事から帰ってくるまで実家周りの地区の掃除やゴミ拾いで時間を潰した。



336: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 14:11 ID:V6cE6LCyZ
完全に夜になってしまってやることもなくなってから数時間後、弟が先に帰ってきた。
家の前でうろうろしていた俺を見付けて、驚いていた。
今朝自分に電話を寄越したかを尋ねたが、応えは案の定だった。
弟の方からも何をしているのか訊かれたが、もし事の顛末をみな話してしまって弟に何かあったら困る。
オトンに会いに来たとだけ告げて後は何も言わなかった。



338: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 14:19 ID:V6cE6LCyZ
暫く待つとオトンが帰ってきた。
オトンはこっちに気付いた様子だったが、眉間にしわを寄せるだけですぐ家の中に引っ込んでしまった。
でも、俺の方はひどく安堵していた。ような気がする。
もしかするとちょっとムカついてたかも。でも、ムカつけるくらい心に余裕ができた。
何もなくて本当によかった。



340: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 14:31 ID:V6cE6LCyZ
家族の無事を確認できたのはいいが、あの仮面爺が今夜襲ってこないとも限らない。
栄養ドリンク飲んで徹夜警備に備えながら家の前で仁王立ちしてたら、弟が家から出てきて、家に入れてくれた。
今晩だけでも泊めてやってほしいと、オトンオカンに説得をしてくれたらしい。



341: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 14:39 ID:V6cE6LCyZ
家に入れてもらえたはいいが、俺の自室は完全に物置部屋になっていた。
消去法で居間で寝ることになったのだが、そこはオトンがいつも晩酌をしている場所だった。
オトンは俺と目も合わせないで、テレビを観ながら酒を飲んでいた。張り詰めた気まずい雰囲気だった。



342: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 14:44 ID:V6cE6LCyZ
落ち着かなかった。
そして何を思ったのか、俺は何か行動を起こさないといけない気がしてきて、オトンの飲む酒を注いでやった。
オトンは、それを決して拒絶しなかった。
それが嬉しくて、俺の緊張は一気にほどけた。



344: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 14:46 ID:V6cE6LCyZ
翌日、オトンが倒れた。



345: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 14:49 ID:V6cE6LCyZ
原因不明の高熱で緊急搬送された。
意識も朦朧として、かなり危ない状態だった。



346: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 14:53 ID:V6cE6LCyZ
…ほんの数時間だけ。オトンは一瞬で復活した。
夕方には平熱に戻り、自分で立って病院内をウロついていた。
病院の先生も俺達もポカーンってしてた。



347: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 14:56 ID:V6cE6LCyZ
早く帰らせろとうるさいオトン。
でもまぁ、一応精密検査しましょうって先生が提案する。
オカンも俺も弟も、それがいいと推した。
オトンはブツクサ言いながら検査の為に一日入院した。



348: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 15:01 ID:V6cE6LCyZ
翌日(俺はちゃっかり実家に泊まった)、検査を終えたオトンはまーよく喋った。
MRIがうるさいだの、バリウムがヨーグルト味だの、看護師の採血が下手だっただの。
小学生かおのれは。

そんな話をしていたら、俺達は先生に呼び出された。
オトンの検査の結果についてらしかった。



350: 田中太郎 ◆GmIbQep/Kk 2015/05/31(日) 15:09 ID:V6cE6LCyZ
会話(要約)

先生「率直に言います。オトンさん癌です」
俺達「えっ!!?」
先生「癌といっても初期の初期です。自覚症状はまずありませんし、今から治療すれば全く問題ありません。転移していないかの検査もおすすめしますが、まぁまずしていないでしょう」
俺達「は、はぁ…」
先生「不幸中の幸いでしたね」



355: 本当にあった怖い名無し 2015/05/31(日) 21:37 ID:/LrKrUVMU
「おー」っていうのは、警蹕(けいひつ)なんだろうね

警蹕(けいひつ)について、コメント欄にてわかりやすく説明していただいているので、そちらをご参照ください。

「おー」について。前編:27-37レス辺りをご参照ください。

一部抜粋
29: 本当にあった怖い名無し 2015/05/25(月) 00:45:04.87 ID:8/iSMLcQ0
>一通り掃除が終わってからそこを出発しようとした。
>さすがに二晩も世話にはなれない。

>俺が本殿の裏から続く下り坂を進もうとしたら、
>「おーーーー…」
>って、オッサンが犬の遠吠えの物真似してるみたいな声が聞こえた。



437: 本当にあった怖い名無し 2015/06/09(火) 23:22 ID:lF2wPkbkX
なんか質問があるなら訊いてくれ。



442: 本当にあった怖い名無し 2015/06/10(水) 01:13 ID:aK6vlo3U7
結局その神社はなんだったの?



455: 本当にあった怖い名無し 2015/06/11(木) 01:15 ID:rXcKjtDN/
>>442
俺が駆け込んだ所の人が言うには、過疎化が進んで手入れする人が居なくなった廃神社じゃあないかって。
祟り神に魅入られたかもしれないからってお祓いをしてくれた。



461: 本当にあった怖い名無し 2015/06/11(木) 02:24 ID:GQZgdXs07
祟り神だろうが疫病神だろうが
神様にお祓いは効かないよ。



464: 本当にあった怖い名無し 2015/06/11(木) 12:26 ID:7a8SfQhaP
>>461
高位の神様から「去れ。さもなくば斬る」とか言われたら善からぬ神様でもさすがに考えるんじゃない?



469: 本当にあった怖い名無し 2015/06/11(木) 21:30 ID:rXcKjtDN/
>>464
「多分無理です」ってお祓いの前に何度も言われた。
儀式っぽいものに、若い衆は入れてもらえてなかったな。



443: 本当にあった怖い名無し 2015/06/10(水) 09:00 ID:WmnaCCmSZ
氏神様に参拝時、五歳の子供が神様に手紙を賽銭箱に入れた。
ある日、2歳の子供が突然笑いだし「おじいさんのかみさま!」と一点を見て笑ってた。
5歳の子も見たら「ほんとにおじいさんのかみさま!千と千尋のに似てる」と大喜び。
その後行った松尾大社に「日本の神様は翁になって現れる」と翁のお面と共にあった。
子供達が「このかみさま!」と教えてくれた。手紙出したから来てくださったのだと思ってる



456: 本当にあった怖い名無し 2015/06/11(木) 01:16 ID:rXcKjtDN/
>>443
スゲーな。
子供ってそういうの見えんのか。



450: 本当にあった怖い名無し 2015/06/10(水) 20:23 ID:8IGOdhSD0.net
神様もいいけど、迷惑かけた人や暴力ふった相手にちゃんと謝罪しろ



452: 本当にあった怖い名無し 2015/06/11(木) 01:09 ID:rXcKjtDN/
>>450
そうだな。
また謝りに行くよ。



451: 本当にあった怖い名無し 2015/06/11(木) 01:09 ID:rXcKjtDN/
続きって言っても俺は旅を再開したくらいで特に何も起こっていない。
復縁については誰も何も言わなかったけど、家族と数日過ごしたことで、今まであった決定的な溝は少し消えた気がする。
家を出る前に、また御得意の掃除をしておいた。隅々まで。丁寧に。



457: 本当にあった怖い名無し 2015/06/11(木) 01:21 ID:rXcKjtDN/
なんか、微妙な終わり方でごめんな。
でも何かがガラッと変わったとかはないし、ただ爺にビビらされて、ちょっと不思議なことがあって、俺は家族との時間をまた過ごせるようになった。
そんだけだった。
拍子抜けといえばそうなんだけど、俺としてはこの上なく嬉しい結果だ。

悪いな、期待してくれていた皆。
俺が変氏体とかで見付かったら2ちゃんの伝説になったりしたんだろうにな(笑)



458: 本当にあった怖い名無し 2015/06/11(木) 01:28 ID:rXcKjtDN/
それと、最後に書いておきたいんだけど、旅を再開する前の晩にまたちょっと不思議なことが。
「あと一年、自由に、楽しんで、するべきことをしろ」
みたいなことを、あの爺の声で言われる夢をみた。

だから俺はあと一年、このボランティアの旅を続けたら、実家に戻って親孝行しようと考えている。



487: 本当にあった怖い名無し 2015/06/13(土) 09:41 ID:mVwMGBHpa
やっぱり家族と和解するために便宜を図ってくれたのかね?
自転車は残念だったけど良かったね、家族大事にね
もし旅の途中でウチの近く(ド田舎)にきたら寝床とご飯提供するよw