
海怖小話『バァチャンの力』『あとからくる怖さ』他2話
海にまつわる怖い話・不思議な話 短いけど興味深い話など4選
240 :第一話:04/09/03 15:24 ID:ADMxIO8Z
幽霊は出てこないけど、ちょっと神秘な話。
亡くなったうちのバァチャンは昔から霊感があって、
これは娘であるオカンから聞いた話、
なんだけど・・・。
まだオカンが子供だった頃、
じいちゃんが兄貴(俺から言えば叔父さんね)を連れて海釣りに行ったそうだ。
だけど、バァチャンは二人を送り出してしばらくすると、
ぶるぶる震えだして、
「こりゃやばい。こりゃやばい」と言い出したんだって。
で、仏壇の前に座って、手を合わせて念仏唱えだしたらしい。
それを当時まだ子供だったオカンは横で見てたらしいんだけど、んもう手がね、
拝んでるバァチャンの手がガタガタ震えてるわけよ。
といっても普通にブルブル震えてるんじゃなくて、
明らかに誰かに振り回されるのを、
必死にバァチャンが押し止めようとしてる感じなんだってさ。
ブンブンって感じで。
「シャレなんね~」とオカンがおびえているところへ、
ずぶ濡れになったじいちゃんと叔父さんが帰ってきて、
「波に呑まれた。もう少しで氏ぬとこやった」と・・・。
当時を振り返ってオカンはこう語る。
「あれはオカアチャンの人徳のおかげや」
実際バァチャンの怪談話は怖いというよりもなんか、
微笑ましいのが多かったのも確か。
こんな嫁さんがいれば、一家安泰だろうな~なんて、
ちょっと羨ましく思う寂しい俺、彼女イナイ歴4年・・・。
670 :第二話:04/11/24 01:54:04 ID:OEEQ0y3u
魚釣り好きなのであっちこっち行ってるんだけど、
宮城県に網地島(あじしま)ってあるんだ。
季節になるとタナゴ釣りとかカレイとか釣りに行くんだけど、
そのときの話をひとつ。
仲間5人と釣りに行ってその夜、へべれけにみんな飲んで騒いでたとき、
仲間内の一人が「便所いったらさ、変なおやじ窓から見てんだよ!」
といいながら帰ってきて、あ~?!と言うことでもう一人トイレに行ったら
「いたいた~!人が用足してるの見てるのな!」
「でさ、見てるの面白れえか?って言ったらいなくなったよw」
と帰ってきて笑って話した。
翌日帰る日に民宿出るときにその話になり、
民宿のおばちゃんにその事を言ったら、
「何言ってんの?」みたいな顔をされた。
帰り際、トイレに行った友達が青い顔して戻ってきて
「昨日のトイレのとこの窓から少し顔出してみたら、あそこ人なんて立てるはずないんだよ!」
と戻ってきたのでみんなで見に行ったら、
崖とまでは言わないけど、壁から30cm位先はストーンと削げ落ちており、
「え~!?」
「昨日のあれなに?!」になったことあります。
793 :第三話 :04/12/07 16:27:51 ID:ebYRXy/k
オレが子供の時の話。
浮き輪で足の届かない海域まで行ってしまった。
足は届かないし恐くてどうしようと思ってたら、足にヌルヌルした感触が・・
見ると頭を踏み付けられる形でクラゲがいました。
たぶん俺より大きかったと思う。
そしたらクラゲが「ボフン」って感じでオレを浜辺側に押したんです。
その時、「あ、戻らなきゃ」って思い泳ぎはじめたら、
オレを先導するようにクラゲが俺の先を泳ぐ。
なんかさ、クラゲの泳ぐ姿が神秘的でね、その姿だけ見て泳いでたよ。
途中疲れて休むと、クラゲも海からヒョッコリ頭出して待っている。
そんなクラゲが可愛くて触ろうと近付くんだけど、
クラゲは一定の距離を置いていて、触らせてくれなかった。
そしてしばらくクラゲ見ながら泳いでたら兄貴の声が聞こえる。
いつの間にか浜辺付近まで来ていた。
するとクラゲはオレの股下をくぐり、沖の方へ消えて行ってしまった。
感謝の気持ちと、消えて行くクラゲの姿がなぜか悲しくてワンワン泣いてしまいました
それからしばらくは「あのクラゲは姿を変えられた人間なんだ」と、勝手に思ってたよ。
866 :第四話:05/01/05 11:44:07 ID:mFVSkL1u
昔さ、子供の頃沖合でたくさんの人が浮かんでて手を振ってくれてたんだ。
だけどよく見たらみんな頭と手だけだったんだよね。
夕日を背に受けてたんで真っ黒なんだけど
・・・こども心にも「ヤバイ!」と思ったけど親には言えなかったなぁ。
あんなにたくさんの人が手を振ってるのに、
私以外の家族の誰も気づいてないんだもんね。
私だけにしか見えなかったみたい。
・・・と、友人の話を聞いたときはちょっと怖かった。
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