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海怖小話『白い足の少年』『悪しきモノから守ってくれた海洋生物学者の素敵な娘』

海には悪しき者と善なる者とか混在している。海に引きずり込もうとするナニカもいれば、それから守ろうとする優しき存在もいるのだ――。

103 :第一話2006/07/31(月) 01:10:18 ID:gsni+A4YO

友達の誕生日(冬)の夜に海までドライブに行き、
ノリで膝位まで海に入って遊んでた。
その時、私はズボンのポケットに入れておいた携帯を落としてしまい、慌てて探した。

しゃがんで必死に探していると自分の斜め前に白い足が見えた。
目線を上に向けると白い足の人は半ズボンの少年でした。

少年はただこちらを見つめるだけで微動だにしません。
ニコリと愛想笑いをしたら少年は手を伸ばしてきました。

手には私の携帯が…ありがとうと携帯を受け取ると
少年は急にボロボロと涙を流し、
白い肌は岩のようにゴツゴツしだして、
粉々に砕け海に流れて行きました。

幽霊なのか妖怪なのか分からない。


70 :第二話2006/07/23(日) 11:14:59 ID:qBOwFhg80

自分の友人の海洋生物学者の話。

南方の小島に集まっているイルカの家族の生態調査に行った時のこと。
その島周辺には三つの家族が集まっており、
その中でも一番人間に懐いている家族を重点的に追っていた。

その家族は三頭のメスと七頭のオスで構成されており、
一番若い「ドリス」と名付けられたメスは友人に良く懐き、
彼が海に入ると纏わり付いて離れないほどだった。

ある日、夜間の群れの調査をしようと
三人乗ったボートで海に出た時の事。

イルカの群れを探しながら海を進んでいると、
ちょっと先にボヤっと海が光っている場所があった。
夜光虫でもいるのか?
まさかな?と思いながら好奇心から近付いていって、
光っている真上にたどり着いて海を眺めてみると、
底の方に光っている人間の様なものが見える。

急いで水中を見るためのガラス底の箱を出して見ると、
女性が海底に横たわっている。

遭難者か!と思い、急いで装備を付けて彼が海に潜った瞬間、
突然たくさんの手に全身を絡め取られて海底に引きずり込まれ始めた。

仲間にも見えて居る筈なのに、全くアクションを起こす気配が無い。
底の光っている女性を良く見ると、
既に人のカタチをしていないワケのわからないモノになっている。

どうなっているんだ!とパニくっている彼の視界に、
黒い矢の様なモノが滑り込んできた。

「ドリス!?」

一頭のイルカが底のワケわからないモノに体当たりすると、
ソレはぶわっと海中に拡散して消えた。
それと同時に彼を掴んでいた無数の手も掻き消えた。

ドリスは踵を返して彼に泳ぎ寄り、
彼の身体を鼻先で押すようにしてボートまで運んだ。

ボート上に上がった彼が今の出来事を話すと、
仲間は全く異変に気付いておらず当惑するばかりだった。

翌朝、彼が海に入るとドリスが寄って来たので、
彼女に感謝のキスと彼女の大好物をプレゼントしたそうだ。

彼は独身だが、
知性と野生を融合した魅力を持つナイスガイなので陸上でも良くモテる。
しかし彼は美女のアプローチを受け付けない。

そのときの言い草はこうだ。
「ボクにはもうステディな娘が居るんだ。名前?ドリスっていうのさ」