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海怖『私が体験した実話、霊感のあるKさん』

霊感が強く、これまで色々な霊体験をしてきたというKさん。そんなKさんと合宿免許に行った時に体験したことは、霊に半信半疑だった私をもゾッとさせるようなことでした――。


487: 本当にあった怖い名無し 2003/01/20 23:28

これは、伊豆大島に合宿免許に行ったときの実話です。

夜、寮の仲間と海岸へ花火をやりにいきました。
夜の海岸は風が強く、なかなか火がつかないので、
海を背に林と物置小屋の間に身を寄せる様にして、
kさんが花火に火をつけ始めました。
それでも火がつかず、私が呼ばれ、
kさんの後ろに被いかぶさる様に立ち、
火起こしの手助けをしておりました。

すると、私の前でしゃがみながら、
必死に火をつけようとしているkさんが突然、
何かに驚いた様に、又何かに突き飛ばされた様に、
私に凄い勢いでぶつかってきました。

私も突然の事に驚き、そのまま後ろに倒れながら、
「なにやってんだよ」と言うと、
ゆっくり振り向いたkさんの顔は真っ青で、
私の目をそらす事無くじっと見つめて一言、
「何でもない、ごめん」と言い、
ゆっくり立ち上がると場所を変え、
また花火に火をつけ始めました。

kさんは霊感が強く、よく霊を見ると言って、
毎晩、私達に怪談を聞かせてくれる人だったので、
いやな予感がしましたが、
その場は何ごとも無く遊びを終え、
寮に帰る事にしました。

そして寮について部屋に入り、
kさんに先ほどの出来事を問いただしたところ、
割と冷静に話し始めました。

しゃがんで花火に火をつけているとき、
なかなか火はつかずイライラしていると、
ほんの一瞬火がつき、
真っ暗だった辺りが少しだけライターの明かりに照らされたとき、
kさんの1メートル程前、すなわち目の前に、
おかっぱ頭の女の子が、じっとしゃがんでkさんを見ていたそうです。

そのとき私にその事を言わなかったのは、
騒いでその場から逃げると霊がついてくると思い、
それは危険だと判断し、黙っていたという事でした。
私はkさんにありがとうと言いながら心の中では、
「本当かな」と少し疑っていました。

そしてそろそろ寝ようかと布団を引こうとした時、
隣の部屋から「大変だ、大変だ」と走ってくる人がいました。
「早く来てくれ」と言うので、みんなで隣の部屋へ行って見ると、
部屋の隅で真っ青な顔で震えながら、
体育座りをしているA君がいました。

kさんは私に「やばいなあ」と言って、A君に近寄り、
大丈夫かと聞くとA君は窓の方を指差し震えた声で、
「おかっぱの女の子の顔だけが浮かんでいる」と言いました。

kさん曰く、あの時見た女の子が、
結局ここまでついてきてしまったとのことでした。
霊感がある人は本当にいると、この時初めて信じました。