蝙蝠顔の男


1
2チャンネルに書き込むのが初めてなので、
至らぬ点が目に付くかと思いますがよろしくお願いします。
私が小4の頃から中2の頃まで夢の中に度々現れる人がいたのですが、
最近もしや彼はイマジナリーフレンドだったのではないかと思い調べています。
ですが、端々に本や、記事の内容と食い違うところがあり、
なかなか納得のいく答えが得られません。
そんなときに、2チャンネルならこのような話題に明るい方が
いらっしゃるかもしれないと聞き、スレッドを作らせていただきました。
どなたかご協力願えませんでしょうか。 お願いします。



4
取り敢えず、彼が現れるようになるまでの経緯からお話しさせてください。


6
私には三つ違いの弟がいるのですが、生まれつき障害を持っています。
そのため、私は幼いころから差別というものを目の当たりにして生きてきました。


7
ですが、私自身ませた子供であったことは認めます。
大人に混じり、大人としての対応を求められることにも慣れていました。
それに、私は非の打ちどころのない優等生然として取り繕うことにたけていました。


8
なので、私は弟がいなければ社会的に不利な立場に立つことも、
人としての生き方なんてことに意識の向かないひどく傲慢な人間になっていたと思うのです。



9
家も別段裕福と言ったわけではありませんが、お金に困るようなこともありませんでした。
だから、というわけではありませんが、弟に言語訓練や作業療法など様々な機会も用意できました。
その分、まだ幼い時分の私は病院についていくことが増え、多くの障がい者の方や専門の 療法士さんに接することも多くありました。


10
そんな風に生きてきたので、純粋に差別というものに対して考え、
人としてのあり方、何を思い口を開くのか、と考え続けて幼少期は過ぎてゆきました。
なので、自由に動く身体も、頭も持って生まれたくせに考えることをやめ、
無邪気に残酷な言葉を吐く周りの子たちがただただ怖かったのです。


11
当然のように私は周りの子供たちとは話が合わなくなりました。
どこか冷めた私を大人たちはもてあましました。


13
まあ、そんなわけで軽く人間不信になっていたのですが、そんなことを億尾にも
出さずに表面を取り繕ってなれ合わないように努めるうちに周りとの関係には上手く対応できました。
その分自分の表面と内側とのギャップが激しくなり、アンバランスな感情と頭との境で押しつぶされそうになっていきました。
ここまでが小2までの遍歴です。


15
そのころから、おんなじ夢を度々見るようになったんです。
気持ちの整理がつかなくなったり、無性に泣きたくなる日は、決まってその夢を見ました。


16
どんな夢かというと、同じ夢と言っても、地続きの夢と言った方が正しいかもしれません。
夢を見る時間やタイミングも常に決まっっていました。


18
夜、布団に入って、しばらく経つと眠たくなってきますよね、その半分意識があるような
寝ているような曖昧な刹那に彼は現れます。
私は半ば夢うつつに真っ白い空間を歩いていくんです。
ただただ歩いて、どのくらい歩いたのかもわからなくなってきたころに、私とさかさまに(天地逆)歩く群衆とすれ違います。


19
この時に群衆とひとえに言いましたが、
スクランブル交差点を通る人位の歩行速度で騒がしく通り過ぎてゆきます。


20
そしてまたしばらく歩くと、今度は開けた場所に出ます。
開けたといっても何もない真っ白い空間なので、感覚的に開放的な感じるだけだと思います。
そこに彼は立っています。


21
彼について少し詳しい話をさせてください。
彼は立っています、と言いましたが正確には天地逆に立っています。
ちょうど蝙蝠のようにぶら下がっているようにも見えます。
そして、彼は英国紳士のようなスリーピースのようなものを着ています。
年齢はわかりませんんが、おそらく彼にとっては些細なことなのだろうと思います。


22
そして、最も特筆すべきことは、彼は、ひとではないのです。


23
彼の頭は人のそれではなく、蝙蝠のそれでした。
しかし不思議なことに恐ろしいとか気味が悪いと感じたことはなく、
理知的で気難しそうな顔をしていました。どこか神々しくもあったのです。


25
身長はわかりませんが、主観的にみて180前後と言ったところです。
蝙蝠の顔のせいか、どこか悪魔的でもありました。

神だの悪魔だのは見たことがないので、正解はわかりませんが、
きっといるのならあんな感じなのかとも思います。


27
そんな彼ですが、初めて会った日だけは、彼の方から話しかけてきました。
それ以来彼から話しかけてくることはありませんでしたが、
彼の言葉をおぼえているかぎりでかきだすと、


29
たった一言、

「名前というのは記号に等しく時として意味をなさないこともある。
私を形容するものがないと君が不便だろう。そうだな、『さかさままさか』とでもするがいい。」

とか何とかいったような気がします。何分昔のことなので曖昧さは残りますが…


28
彼以外の先に通り過ぎ行く雑踏は、人間の顔だったのでしょうか?


30
彼以外は普通の人です。ただ雑踏の中の人の顔を個々として正確にみているわけではないので
顔のパーツまではっきりと認識しているわけではありませんが…


31
1人1人を見て皆の顔がはっきりわかる方が怖いですね。
最後に、「さ」が付いていたんじゃないですか?上から読んでも下から読んでも~だから。
ちゃちゃ入れてごめんなさい。続けて下さい。


33
いえ、回文ではなく、さかさままさか と言ったんです。私も長年のなぞです。


32
取り敢えず先に進めます。
便宜上彼はまさかと呼ぶことにします。
まさかは最初に出会った時以外は、私が訪ねて行っても、全く無視していつも何かを考えていました。
私がしびれを切らして彼に声をかけると、黙って私の方に向き直ります。
そして、私がその時思うことをただ彼に話します。その際彼は絶対に口をはさみません。
ただ、私が話し終えるまで待っているのです。


34
そして、私が話し終えるとまた彼は一人で思慮にふけります。
だいぶたってから、私が不満そうにしていると、まだそんなくだらないことを考えているのかとでも言いたそうに
一瞥し、仕方ないとでも言いたそうに、何か一言くれます。たいてい私にはよく分からないことを言います。
覚えているのは「いまだパセリの季節にははやく。」とかですね。
そして、彼は黙って帰り道の方向を指します。
私は、黙って帰り道へと歩き出します。


35
目が覚めるころには、鬱屈した気持ちやわだかまりが解けて不思議と自分の中に
答えが見つかりました。

そんなことが中2の頃まで続き、ある日彼はいつもとは違い私に帰り路を示すのではなく、
私を抱きしめて、自らが歩いて去っていきました。どこか満足げにも見えました。
その日は、目が覚めると何故か泣いていました。


36
というのが私の話です。
彼はイマジナリーフレンドだったのでしょうか?
それとも何か他のものだったのでしょうか?


37
中2のその頃に何か環境の変化や、心の変化(少しずつ考え方が大人になっていくので)
それらがあったのでしょうか。
子供の頃の葛藤がイマジナリーフレンドを作りあげたのかもしれませんね。
今は全くなくなったのですか?


39
今はもうありません、この先もないと思います。
彼は。私から去って行ってしまったのがなんとなくわかるんです。
少し寂しいですが、彼にもう会うことはないんだと思います。


40
まだまだ幼い心には、なくてはならない存在だったのでしょうね。
思いかた、感じかた、捉え方、心の成長と共に去って行った事は成長期であったあなたには
寂しかったかもしれませんが、良い成長のし方をされたのではないかと思います。
過去の事としてたまに思い出すのは別に構わないと思いますし、
あの時に、まさかさかさまか~さんが居てくれたからこその今があると思って
これからも幸せに暮らしていけることをどこかで見守ってくれているな~と思っていたらどうでしょうか。


41
世の中には作られたキャラクターが五万といる。
あるクリエイターはキャラが勝手に動き出すなんて言うし、
夢とはいえどそれと同じようなものじゃないでしょうか。
状況から見るに、外的要因による存在ではないと思います。
夢なんて落書きを描くのと同じで、意味というか深い理由はないでしょう。
味気ないかもしれませんが、夢は実生活を映すことも多々ありますので
意識し続ければまた会えるかもしれませんね。
映画見るとよく夢に似たような場面が出てきます。


42
会うと安心したり楽しい時間を過ごせたのは誰かに無条件に甘えたい、自分の話を聞いてほしいという>>1さんの気持ちがまさかさんを生み出したからではないでしょうか。
いなくなった、もう会う事はないと感じるのは>>1さんが精神的に成長し彼がいなくても大丈夫だと自立したからだと思うのでいい事だと思います。
子供の想像力と夢の中という条件なので姿形や不思議な言葉の意味はあまり深く考える必要はないですよ。
ちょっと不思議でとても素敵な友達がいたな、位の思い出として大切にしてください。


43
皆さん、温かい言葉をかけてくださってありがとうございます。
なんだか、最近ふと思い出すことが多くて懐かしい気がして…
また逢えたらいいなぁ。
彼のことを忘れてしまうのが怖くて、誰かに聞いてほしかったのかもしれません。
ほんとに、こんな些細な話を親身に聞いてくださってありがとうございました。
うれしかったです。