笑える霊体験『旅立つ前に』『屁で除霊2』『G最強説』『じいちゃんの高野豆腐』
『旅立つ前に』
19時位かな。
夕焼けと夜の境の微妙な空の色がキレイだな~なんて
空を見上げていたら、妙なモンが目に入った。
電線の上に半透明のオッサンがいた。
50代位、白半袖ワイシャツにネクタイで冴えないリーマン風。
オッサンは両手を広げて、電線で綱渡りをしているようだった。
その顔が本当に子供みたいな無邪気な笑顔で
「アハハ一度やってみたかったんだ~(゚∀゚)」
っていう声が今にも聞こえてきそうだった。
激務続きの現世から解放されて、
あの世に旅立つ前にチョットおフザケ♪って感じなのかなと、
切ないながらもほんのり和んだw
『屁で除霊2』
俺はエレベータに乗る時、誰もいない場合でも軽く会釈してから
乗るようにしている。
もちろんそれには訳がある。
それは、仕事でしょっちゅう行く取引先でのことだが、その日俺は、
難しい打ち合わせを夜遅くまでしていた。
何とか目処がついて取引先を出たのは夜の9時くらいだったが、
ビルのフロアは人気もなく無機質な空気が漂っていた。
そしてそのビルのエレベータに乗ったのだが、誰もいない空間と
一仕事終えたという開放感で一気に緊張感が解け、決してわざと
言うわけではないが、スゥ~と放屁をしてしまった。
(・・・ん、わりとくさいかも・・)
我ながら結構キツい空間だった。
会社は4Fだが、2Fと3Fで乗り降りする人にあったことは
ほとんどなく、まあ、このまま1Fに着くだろうと思っていた。
そのとおりスルスルとエレベータは降りていったが、エレベータ
ど真ん中に立っていた俺の左横で、「うっ・・」という声がした。
(えっ!まさか、人がいた?!)
すぐさま右によけ、左側をちらっと見ると、俺と同じような
サラリーマンが顔をしかめていた。
(やば、やばすぎる・・・。でも、確かに乗った時はいなかった
はずだが・・・)
不思議に思ったが、それ以上にばつの悪い思いが上まわり、
「す、す、すいません・・・」
と消え入るような声で謝った。
すると、そのサラリーマンは顔をしかめたまま、ゆっくりこちらに
顔を向けようとしたが、臭いがまだ漂っているのか、「うっ」という
表情をして途中で止めてまた正面に向き直った。
(・・・・・・・)
気まずさに早く着けと念じつつ、ちら見していると、1Fに着く
手前で何とサラリーマンは、すぅ~と消えてしまったのだ。
「えっ!」
今度ははっきり声をあげて、エレベータの箱全体をきょろきょろ
見回したが、やっぱり何の形跡もなかった。
とりあえず外に出て、シルバーのドアをしばらく眺めたが、たぶん
そうゆうことなんだろうと結論付けた。
でも、幽霊とはいえ本当に失礼した。申し訳ない。俺は頭を下げて
ビルを後にした。
ということで、乗るとき見えなくても先客がいるかもしれないので
会釈をするようになった。
ちなみに取引先のビルの幽霊は有名だったそうだが、なぜか近頃
出ないそうだ。
『G最強説』
漏れが子供の頃、両親の友達家族何組かで伊豆に旅行に行ったときの話。
夕食は、中規模の宴会場で みんなで食事を取った。
オヤジ達は女房子供をほっといて酒盛りを楽しんでいる。
母親達は、それぞれの子供を両脇に座らせ にこやかに食事をしていた。
漏れは、何口目かのご飯をすくった時 ソレを見つけてしまった。
白いご飯の上に横たわる黒々としたでっかいG!
体を硬直させながら、一生懸命考えを巡らせた。
(「うわぁー!!G!!」と叫んだ方がいいのか?
でもにこやかな雰囲気を壊したと 後で母親に怒られないか?
だからと言って、このままこのご飯を食べる事なんて出来ない。
どうしよう。。。どうしよう。。。。)
すると 母親が「~~ちゃん(漏れ)どうしたの?」と漏れの方を見たとたん
「ぎゃー!!なんなの?!これ!!どうゆう事よ!!」と近くにいた仲居に怒鳴り散らした。
仲居は、土下座をして平謝り。「今すぐお取替えします。」と換えてくれたが、食欲もうせたので
一人で部屋に戻った。
部屋に戻ると、布団がすでに敷かれていた。
漏れは 歯磨きをしようと洗面所に向かい、またまたソレを見つけてしまった。
洗面台の前の鏡の周りにビッシリと詰まったG。
またまた オレは考えた。
(「うわぁー!!G!!」と叫び声をあげて、誰かを呼ぼうか?
だけどその声で、このGが一斉に飛び立ったら・・・
ならば ゆっくり後ずさりして この場を離れようか?
だけど 漏れの気配に気が付いたGが、漏れに襲い掛かってこないだろうか?)
すると またまた母親が「~~ちゃん。歯ブラシ解った?」と言いながら洗面所に入ってきた。
洗面台の鏡の隙間のGに気が付くとまたまた
「ギャー!!なんなの?!コレー!!」と物凄い叫び声をあげた。
即座に仲居を呼びつけ、延々と文句を垂れていた。
仲居や番頭・女将まで母親に土下座をし、その旅館の”一番いい部屋”に移してくれた。
母親は 部屋に着くなり、押入れや戸袋などをバタバタ開け閉めして
Gがいないかどうか確認している。
その時またまた漏れは見てしまった。母親が開けたその押入れの中に…
「お母さん…あれは?」
押入れの中の壁の一部が、変色している。
そしてその脇に 口から血を垂らし、
目を見開いてニンマリ笑う青白い顔の半分透けた女の人がいた。
だが母親は「Gじゃ無きゃいいのよ。」と言って押入れの襖を閉めた。
その時漏れは思った。
(あぁ。母さんは、G以外に怖いものが無いんだなぁ。。。)って。
『じいちゃんの高野豆腐』
数年前の出来事だけど
じいちゃんが危篤だと連絡を受けて、家族で病院へ向かった。
「よいよか」と誰もが覚悟を決めながらじいちゃんを見守っていると
うっすら目を開き、ハッキリした声で「高野はなんぼにしょ?」と言ってきた。
じいちゃんの周りで顔を覗き込んでいた家族は、それぞれに顔を見合わせじいちゃんの意思を探っていると
またもやハッキリした声で「葬式の高野豆腐は、なんぼにしょ?」っと…
どうやら自分の葬式の精進落としで用意する高野豆腐の数を気にしていたらしい。
その後数日は持ち直したものの「高野豆腐」以来ハッキリした会話はせずあの世に旅立った。
その後通夜が終わるまで、高齢の両親の代わりに 私も兄も忙しく動きまくっていた。
通夜の弔問客が途絶え 両親が別室に下がった後、私はじいちゃんの遺体の傍に座り半ば放心状態で
「親族は、こんな時にしか泣けないんだなぁ。」っと思っていると兄が横に来た。
「お疲れ。。。泣きたいなら、今泣いていいぞ。」と何時に無く優しい言葉にホロッとしかけた時
「高野は、足りたか?」
っと じいちゃんの声が・・・
ビックリして兄の方を見ると、兄も聞こえたらしくビックリした顔でコッチを見てる。
兄:「今・・・じいちゃんの声…だよな。」
私:「高野は…」
兄&私「足りたか?」
ビックリしたと同時に 可笑しくなって二人で笑いながら
兄:「足りたよ。」
私:「美味しかったって。」とじいちゃんの遺体に向かって言うと。
「ほなぁ。(そうか)」と またまたじいちゃんの声。
じいちゃん そんなに「高野豆腐」が気になっていたのかなぁ。
俺はエレベータに乗る時、誰もいない場合でも軽く会釈してから
乗るようにしている。
もちろんそれには訳がある。
それは、仕事でしょっちゅう行く取引先でのことだが、その日俺は、
難しい打ち合わせを夜遅くまでしていた。
何とか目処がついて取引先を出たのは夜の9時くらいだったが、
ビルのフロアは人気もなく無機質な空気が漂っていた。
そしてそのビルのエレベータに乗ったのだが、誰もいない空間と
一仕事終えたという開放感で一気に緊張感が解け、決してわざと
言うわけではないが、スゥ~と放屁をしてしまった。
(・・・ん、わりとくさいかも・・)
我ながら結構キツい空間だった。
会社は4Fだが、2Fと3Fで乗り降りする人にあったことは
ほとんどなく、まあ、このまま1Fに着くだろうと思っていた。
そのとおりスルスルとエレベータは降りていったが、エレベータ
ど真ん中に立っていた俺の左横で、「うっ・・」という声がした。
(えっ!まさか、人がいた?!)
すぐさま右によけ、左側をちらっと見ると、俺と同じような
サラリーマンが顔をしかめていた。
(やば、やばすぎる・・・。でも、確かに乗った時はいなかった
はずだが・・・)
不思議に思ったが、それ以上にばつの悪い思いが上まわり、
「す、す、すいません・・・」
と消え入るような声で謝った。
すると、そのサラリーマンは顔をしかめたまま、ゆっくりこちらに
顔を向けようとしたが、臭いがまだ漂っているのか、「うっ」という
表情をして途中で止めてまた正面に向き直った。
(・・・・・・・)
気まずさに早く着けと念じつつ、ちら見していると、1Fに着く
手前で何とサラリーマンは、すぅ~と消えてしまったのだ。
「えっ!」
今度ははっきり声をあげて、エレベータの箱全体をきょろきょろ
見回したが、やっぱり何の形跡もなかった。
とりあえず外に出て、シルバーのドアをしばらく眺めたが、たぶん
そうゆうことなんだろうと結論付けた。
でも、幽霊とはいえ本当に失礼した。申し訳ない。俺は頭を下げて
ビルを後にした。
ということで、乗るとき見えなくても先客がいるかもしれないので
会釈をするようになった。
ちなみに取引先のビルの幽霊は有名だったそうだが、なぜか近頃
出ないそうだ。
『G最強説』
漏れが子供の頃、両親の友達家族何組かで伊豆に旅行に行ったときの話。
夕食は、中規模の宴会場で みんなで食事を取った。
オヤジ達は女房子供をほっといて酒盛りを楽しんでいる。
母親達は、それぞれの子供を両脇に座らせ にこやかに食事をしていた。
漏れは、何口目かのご飯をすくった時 ソレを見つけてしまった。
白いご飯の上に横たわる黒々としたでっかいG!
体を硬直させながら、一生懸命考えを巡らせた。
(「うわぁー!!G!!」と叫んだ方がいいのか?
でもにこやかな雰囲気を壊したと 後で母親に怒られないか?
だからと言って、このままこのご飯を食べる事なんて出来ない。
どうしよう。。。どうしよう。。。。)
すると 母親が「~~ちゃん(漏れ)どうしたの?」と漏れの方を見たとたん
「ぎゃー!!なんなの?!これ!!どうゆう事よ!!」と近くにいた仲居に怒鳴り散らした。
仲居は、土下座をして平謝り。「今すぐお取替えします。」と換えてくれたが、食欲もうせたので
一人で部屋に戻った。
部屋に戻ると、布団がすでに敷かれていた。
漏れは 歯磨きをしようと洗面所に向かい、またまたソレを見つけてしまった。
洗面台の前の鏡の周りにビッシリと詰まったG。
またまた オレは考えた。
(「うわぁー!!G!!」と叫び声をあげて、誰かを呼ぼうか?
だけどその声で、このGが一斉に飛び立ったら・・・
ならば ゆっくり後ずさりして この場を離れようか?
だけど 漏れの気配に気が付いたGが、漏れに襲い掛かってこないだろうか?)
すると またまた母親が「~~ちゃん。歯ブラシ解った?」と言いながら洗面所に入ってきた。
洗面台の鏡の隙間のGに気が付くとまたまた
「ギャー!!なんなの?!コレー!!」と物凄い叫び声をあげた。
即座に仲居を呼びつけ、延々と文句を垂れていた。
仲居や番頭・女将まで母親に土下座をし、その旅館の”一番いい部屋”に移してくれた。
母親は 部屋に着くなり、押入れや戸袋などをバタバタ開け閉めして
Gがいないかどうか確認している。
その時またまた漏れは見てしまった。母親が開けたその押入れの中に…
「お母さん…あれは?」
押入れの中の壁の一部が、変色している。
そしてその脇に 口から血を垂らし、
目を見開いてニンマリ笑う青白い顔の半分透けた女の人がいた。
だが母親は「Gじゃ無きゃいいのよ。」と言って押入れの襖を閉めた。
その時漏れは思った。
(あぁ。母さんは、G以外に怖いものが無いんだなぁ。。。)って。
『じいちゃんの高野豆腐』
数年前の出来事だけど
じいちゃんが危篤だと連絡を受けて、家族で病院へ向かった。
「よいよか」と誰もが覚悟を決めながらじいちゃんを見守っていると
うっすら目を開き、ハッキリした声で「高野はなんぼにしょ?」と言ってきた。
じいちゃんの周りで顔を覗き込んでいた家族は、それぞれに顔を見合わせじいちゃんの意思を探っていると
またもやハッキリした声で「葬式の高野豆腐は、なんぼにしょ?」っと…
どうやら自分の葬式の精進落としで用意する高野豆腐の数を気にしていたらしい。
その後数日は持ち直したものの「高野豆腐」以来ハッキリした会話はせずあの世に旅立った。
その後通夜が終わるまで、高齢の両親の代わりに 私も兄も忙しく動きまくっていた。
通夜の弔問客が途絶え 両親が別室に下がった後、私はじいちゃんの遺体の傍に座り半ば放心状態で
「親族は、こんな時にしか泣けないんだなぁ。」っと思っていると兄が横に来た。
「お疲れ。。。泣きたいなら、今泣いていいぞ。」と何時に無く優しい言葉にホロッとしかけた時
「高野は、足りたか?」
っと じいちゃんの声が・・・
ビックリして兄の方を見ると、兄も聞こえたらしくビックリした顔でコッチを見てる。
兄:「今・・・じいちゃんの声…だよな。」
私:「高野は…」
兄&私「足りたか?」
ビックリしたと同時に 可笑しくなって二人で笑いながら
兄:「足りたよ。」
私:「美味しかったって。」とじいちゃんの遺体に向かって言うと。
「ほなぁ。(そうか)」と またまたじいちゃんの声。
じいちゃん そんなに「高野豆腐」が気になっていたのかなぁ。
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