年が3つ上の兄貴が大学に通っていた頃に聞いた話。
兄貴は大学の理工学部なんだけど、よくオカルト好きな友人を
家に招いては霊や超常現象の話題で盛り上がっていた。
科学的な観点から霊や超常現象の正体は何かを酒を飲みながら
結構真剣に話していたのを覚えている。
兄貴が大学4年になったあたりからそのオカルト好きな友達が
ぱったりと家に来なくなった。なんでも病気になったらしくて
大学も辞め入院しているらしい。
それから数カ月経ち、俺は兄貴のオカルト好きな友人のことも
すっかり忘れていたある日。兄貴がふと思い出したようにその
友達の話を始めた。
「そういえば3日前にあいつが俺の家に来てたんだよ。」
兄貴は大学の理工学部なんだけど、よくオカルト好きな友人を
家に招いては霊や超常現象の話題で盛り上がっていた。
科学的な観点から霊や超常現象の正体は何かを酒を飲みながら
結構真剣に話していたのを覚えている。
兄貴が大学4年になったあたりからそのオカルト好きな友達が
ぱったりと家に来なくなった。なんでも病気になったらしくて
大学も辞め入院しているらしい。
それから数カ月経ち、俺は兄貴のオカルト好きな友人のことも
すっかり忘れていたある日。兄貴がふと思い出したようにその
友達の話を始めた。
「そういえば3日前にあいつが俺の家に来てたんだよ。」
内容はこうだ。
その友達はガンだったらしく余命半年と宣告をうけ、
しばらくの間病院で治療を続けていたが最近は自宅療養
になった。久しぶりに会う友人は抗がん剤のせいなのかひどく
やつれ髪も眉毛もなく身体も青白くやせ細っていたが、やけに
目だけは生き生きとしていた。久しぶりに会ったというのに、
その友人は挨拶も早々に「実は話したいことがあるだよ!」と、
嬉しそうに話し始めた。
「この世は永遠に回り続けるビデオテープみたいなものなんだ!
そして常に録画されていて、常にそのテープには今という瞬間を
過去の上から重ね録りされているんだよ!」
兄貴は意味が分からず唖然とするしかなかった。友人はそれを
気にすることなく話を続けた。
「テープが一回りする周期がどのくらいかはわからない。
1年か1カ月か1週間か。もしかすると1時間、1秒かもしれない。」
なんとなく兄貴もその話に興味を持ちはじめた。
「人間の身体は微弱な電気で動いているのはお前もすでに知って
いるだろ?普段は微弱だけど、精神的、心理的に何か強い思いが
・・・つまり・・・喜びや悲しみ、後悔や無念、怒りや憎しみ。
その感情が強ければ強いほど微弱だった電気が強力な何かになり
時にはその何かが場所や空間に感情の痕跡を残すことがあるんだ。
感情の痕跡が深く刻まれると、先に話した重ね録りをしても消え
ないんだよ。ほら、たまに重ね録りしたビデオテープ再生したら
前の映像がうっすら映ってたり音が残ってたりするだろ?それだ
ったんだ!霊や超常現象の正体は!魂や怨念なんかじゃないんだ!
ただの痕跡なんだよ!おい○○(兄貴の名前)!わかるよな!」
突然感情的になった友人に兄貴は話の整理ができないままうんうん
とうなずくことしかできなかった。その瞬間。
「おぉぉぉぉぉ!解明できたぞ!うおぉぉぉ!」
友人はいきなり立ち上がり、歓喜のような雄たけびあげた。まるで
試合に勝ったボクサーのように拳を天に突き上げていた。あまりに
突然の友人の変貌ぶりと行動に兄貴はその場から動くことができず
なぜか笑ってしまった。その様子を見た友人は涙をながし一言
「ありがとな。」笑顔でそう言って帰って行ったそうだ。
兄貴は話し終えるとハハッと笑いながら
「変な奴だよな。元理工学部のくせに言ってることが科学的じゃない
言い回しがそれっぽいってだけで言ってること目茶苦茶wwwだけど
不思議なことにあいつがしゃべったこと一語一句覚えてるんだよ。」
兄貴が話をしてくれた翌日に、その友人は自宅のベットの中で静かに
亡くなった。それからしばらくしてからかな?ときどき兄貴が自分の
部屋で亡くなった友人の姿を見るようになったのは。
あの時のように歓喜の雄たけびをあげ拳を天に突き上げているらしい。
その友達はガンだったらしく余命半年と宣告をうけ、
しばらくの間病院で治療を続けていたが最近は自宅療養
になった。久しぶりに会う友人は抗がん剤のせいなのかひどく
やつれ髪も眉毛もなく身体も青白くやせ細っていたが、やけに
目だけは生き生きとしていた。久しぶりに会ったというのに、
その友人は挨拶も早々に「実は話したいことがあるだよ!」と、
嬉しそうに話し始めた。
「この世は永遠に回り続けるビデオテープみたいなものなんだ!
そして常に録画されていて、常にそのテープには今という瞬間を
過去の上から重ね録りされているんだよ!」
兄貴は意味が分からず唖然とするしかなかった。友人はそれを
気にすることなく話を続けた。
「テープが一回りする周期がどのくらいかはわからない。
1年か1カ月か1週間か。もしかすると1時間、1秒かもしれない。」
なんとなく兄貴もその話に興味を持ちはじめた。
「人間の身体は微弱な電気で動いているのはお前もすでに知って
いるだろ?普段は微弱だけど、精神的、心理的に何か強い思いが
・・・つまり・・・喜びや悲しみ、後悔や無念、怒りや憎しみ。
その感情が強ければ強いほど微弱だった電気が強力な何かになり
時にはその何かが場所や空間に感情の痕跡を残すことがあるんだ。
感情の痕跡が深く刻まれると、先に話した重ね録りをしても消え
ないんだよ。ほら、たまに重ね録りしたビデオテープ再生したら
前の映像がうっすら映ってたり音が残ってたりするだろ?それだ
ったんだ!霊や超常現象の正体は!魂や怨念なんかじゃないんだ!
ただの痕跡なんだよ!おい○○(兄貴の名前)!わかるよな!」
突然感情的になった友人に兄貴は話の整理ができないままうんうん
とうなずくことしかできなかった。その瞬間。
「おぉぉぉぉぉ!解明できたぞ!うおぉぉぉ!」
友人はいきなり立ち上がり、歓喜のような雄たけびあげた。まるで
試合に勝ったボクサーのように拳を天に突き上げていた。あまりに
突然の友人の変貌ぶりと行動に兄貴はその場から動くことができず
なぜか笑ってしまった。その様子を見た友人は涙をながし一言
「ありがとな。」笑顔でそう言って帰って行ったそうだ。
兄貴は話し終えるとハハッと笑いながら
「変な奴だよな。元理工学部のくせに言ってることが科学的じゃない
言い回しがそれっぽいってだけで言ってること目茶苦茶wwwだけど
不思議なことにあいつがしゃべったこと一語一句覚えてるんだよ。」
兄貴が話をしてくれた翌日に、その友人は自宅のベットの中で静かに
亡くなった。それからしばらくしてからかな?ときどき兄貴が自分の
部屋で亡くなった友人の姿を見るようになったのは。
あの時のように歓喜の雄たけびをあげ拳を天に突き上げているらしい。
コメント
コメント一覧 (32)
なんかかっこいいな
それをベースに漫画とか書いてほしい
「この世界の出来事はすでに完結している」この締めの文なんか最高にカッコエエわ
もっとコメント書いて色々教えてよ
選択は慎重にね!
いや、
あのね
宇宙自体が始まりと終わりが無いのよ
ついでに
直線は直線じゃないのよ
おまけで
時間は一定じゃないのよ
その「ときどき」の周期が(ry
感情にエネルギーがあるってのは実体験から確信してるわ。シンクロニシティとか引き寄せってそういう事なんだと思う。
そうかぁ
兄ちゃんの友達はその身をもって答えを示してくれたのか
勉強する気さらさら無いので、素人が考えた素人目線の説明してほしい。間違っていると言われても、それを妄想の種に眠りにつきたい・・・。
実世界で起きた事象が録画されて……それがすぐに再生されて我々の認知となっているのか、あるいはなんらかのタイムラグがあってテープに手入れできる可能性が見出せたりするのか
でも、人間が認知判断して未来のアクションを書き換えた結果はラグなく実世界に反映されているように感じられる以上、それはあっても微小なのだろうな
とにかく、一見すると「録画するばかりでいつ再生するのか??」となるんだがよく考えると「実世界で起きたことと、人間が認識することとを切り離す。これらは異なっていて、前者が録画されて後者は録画したテープの再生結果である」という話の姿が見えてくるわけだな
で、結果として実世界には無いのに個人の観測上にだけ見いだされる「何か」について<アナログビデオテープ上書き式ゴースト出現論>とでも言うべき仮説を打ち立てたわけだ
もっとも、単に推論の筋が通るだけでそんなにはしゃいでもという気もするが……死ぬ前の心残りとなるとスッキリしただけでもいい事なのかな
あるのは過去の記憶と、予想する未来を持つ「今の脳だけ」
これだけだと、仏教みたいになっちゃうな
と思ったら出るんかい!霊体になったんなら世界の真理を探してみればいい
そいつの理論では霊体とかではないんだろ。
ただの残像だ。
それ多分「非」ユークリッド幾何学。
んで、ニーチェさんの著作は読まなかったんか。
なるほどなあスゲー
ある種、清涼感を覚えるENDで好き
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