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心霊『本物の疫病神』『窓からきた顔面グチャグチャな人』『ずっと17歳のままで』

貧乏神や疫病神は憑りつかれるとやっかいで、憑りつかれた人がどん底に落ちるまで不幸をもたらすそうだが、俺の家にやってきて不吉な警告を残して立ち去ってアレも、もしかしたら―― 

『本物の疫病神』

20年くらい前、高校生の時、一人で留守番をしていたら、
インターホンが鳴った。

出てみると、ホームレスみたいなのが立っていて、
「この家には死神がついている」と言い残して立ち去っていった。

それからしばらくして、父親が交通事故、母親が胃ガン
弟は野球部の練習で打球を左目に受け失明寸前、
妹は中学でいじめられて不登校になり、
祖父のボケがひどくなるなど、
死人こそ出なかったが、家中めちゃくちゃだった。
(ボケた祖父は5年後に死んだが)

ホームレスのことは誰にも喋ってなかったのだが、
言ってることがあたったのではと内心おびえていた。
次は俺の番かと思っていたが、何事もなく20年が過ぎた。

今年の正月、実家に帰ったとき、
父親と酒を呑みながら、その話をしたら、
遠くを見るような目で

「それは本物の疫病神だったのかもしれんな」とつぶやいていた。


『窓からきた顔面グチャグチャな人』

学生時代に大学のすぐ裏のアパートに住んでいたんだが
夏のある夜のこと、暑苦しくて窓を全開にして漫画を読んで
たらいきなりその窓から顔面ぐちゃぐちゃの人間が入ってきた。

スカートにノースリーブの服の普通の格好だったから一瞬
人が入ってきたのかと思ったけどここは三階だし、
なにより輪郭がぼやけてるというか大きくなったり小さくなったりしていた。
ぐわんぐわんと。

身長1メートルくらいから部屋の天井に頭がつくくらいまで。
なんか自分がどういう大きさかわかってないみたいな。
顔もぐちゃぐちゃ動いていたけど、これは傷口が動いてるみたいだった。

こっちにじわじわ向ってきてたけど俺は完全に金縛りみたいに
なって机の椅子から動けなかった。
そしたらいきなり部屋で飼ってた猫が
「フギャアアアア」って叫んで毛を逆立てて威嚇しはじめた。

それで我に返って椅子からずり落ちるみたいに降りてから壁際に寄った。
そいつはふらふらと台所のほうへ消えて行って玄関のドアから
すぅっと出て行ったみたいだった。

マジで恐かった。
よくお化けは犬に弱いとか言うけど、猫でも役に立つんだ。
ていうか猫よりヘタレの俺って・・・・

その日の夜、大学構内で自動車部のDQNが酔っ払って暴走中に
学部生をはねたらしい。その女の子は即死。
それ聞いて「やっぱり」って思ったよ。
自動車部は当然ソッコー廃部。

その猫、妙に鋭いところがあって別の日の夜に
宗教の勧誘っぽい女がチャイム鳴らして来た時にスゲー吼えだした。
玄関に来客があってものぞきに来ることなんてないのにその時は飛んでやって来た。
女は楽しいサークルがどうとか訳の分らんことを言ってたのでとにかく追い出した。
猫はそいつの後ろになにか見たんだろうか・・・

ちなみにその猫は今このPCの上で寝てる。


『ずっと17歳のままで』

当時、高校卒業を控えた私たちは、卒業アルバムやサイン帳の作成に胸を躍らせていました。
そこに一人の友人(仮にA)が『ずっと17歳のままでいたい』と、
ありとあらゆる所にコメントを残していました。(Aは3月生まれ)

Aは卒業式翌日、不慮の事故(自サツではありません)で本当に17歳のまま逝ってしまいました。

当時はAの強い思い込みが悔しくもあり、悲しくもあり、友人同士が集まっては号泣していました。

偶然で片付ける事もできますが、私にはAが自らの成長を止めてしまったように思えてなりません。
また『言霊』って本当にあるんだな~、と思える出来事でもありました。


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