笑える霊体験

笑える霊体験『あの世でも働く叔母さん』『腹に生えたい老婆』『武者霊vs研究者』


『あの世でも働く叔母さん』

塾の先生に聞いた話でも。

その先生、一年前に事故で意識不明の重態になったらしい。
で、その意識不明だった時に見た夢(?)の話をしてくれた。

気がつくと、景色の綺麗な所にいたらしい。
花が咲いてて川が流れてる。
三途の川のイメージそのまんまだったそうだ。
ああ、死んじゃったのかぁとか思ってると、ちょっとおかしい事に気づいたそうだ。
綺麗に並んだ行列が何列もあったらしい。
先生もそのうちの一つに並んでいたそうだ。
徐々に列が進んで行って、先頭に近くなるにつれ、皆が何に並んでいたかわかってきた。
何か窓口みたいな物がずらっとあったらしい。
遊園地とか、駅の発券所みたいなものを想像するとわかりやすいかもしれない。
それと改札(?)みたいなのもそれぞれの窓口の隣にあったらしい。
そんで、とうとう先生の番になった。
窓口を覗き込むと、先生の死んだ叔母さんがいたらしい。
向こうも先生に気づいたようで、「あんた今何やってんのよ!」みたいな感じで近況を聞かれたそうだ。
その質問に答えつつ、叔母にも何をしてるのかと尋ねると、
「あたしはまだ年が足りてないからここで働かなくちゃいけないんだよ」と言われたそうだ。
「おじいちゃん達は、あっちで静かに暮らしてるんだけどねえ」と川の向こうの山(?)を指差して言ったらしい。
その後、軽く世間話した後、挨拶して改札を通ろうとしたら、叔母さんに「あんたはまだだめだよ」と言って止められたそうだ。
で、そこで目が覚めたと。

マジで臨死体験したのか、ただの夢だったのかはわからないが、夢がなさすぎると先生は笑って言ってました。

皆、あの世でも働かなくっちゃいけないらしいよ。


『腹に生えたい老婆』

子供の頃、夜に寝てたら何かの気配がして目が覚めたんだよ。
そしたら、自分のお腹の部分から見たことない老婆の上半身が出ていて
氏ぬほどビックリしたんだ。

次の日、今夜も出るんじゃないかと憂鬱になり
学校の先生に昨夜の話をしたら
「うつぶせで寝てみたらいいんじゃない?」って言われてうつぶせに寝ることにしたんだ。

その夜は何もなく、次の日の朝
俺の部屋の真下で寝ていた母ちゃんが、
夜中に天井から老婆が出てきたって言ってた。(俺が寝てた辺り)
ごめんよ母ちゃん。


『武者霊vs研究者』

自分は文化財関係の仕事やってるんだが、仕事上の付き合いも歴史の研究者ばかり。
その中の一人の研究者の体験なんだが、京都のとあるホテルに泊まった時、
夜中に金縛りにあい何だこれはと思っていたら、何か靄のようなものが部屋の隅に。
それは次第に形をなして、落ち武者のような姿になった。
それも数体いたらしい。

しかしここは研究者、しかも中世史の専門だったせいか、
怖いという気持ちよりも興味のほうが先に出たようで、
その幽霊をマジマジと観察。そのうち体の自由が利き始めたので
ベッドに腰を据えて舐めるように観察した後、

「お前は応仁のころか? 」とか、
「何という武将の家臣か?」とか質問攻めをし、
しまいには「お前のその甲冑はしょぼいな。足軽か?」
とか失礼な質問までする始末。

落ち武者らしき幽霊は何も言わず消えたそうだ。

その研究者は今度は「弥生時代か古墳時代の幽霊が見たいなー。」
と言ってます。資料が少ないからね。