泣ける霊体験 おうまがロゴ

泣ける霊体験『金、返すよ』『最期のお別れ』『浜に置かれた形見の指輪』


『金、返すよ』

俺が2000円貸してたツレが久しぶりに家に来た。
そいつは一晩泊まっていって、帰り際に「あの金、近々返すから・・」
といって出ていき、その3日後バイクの事故で死んだ。

しばらくして、久しぶりにソイツの家の近くに行ったとき、
生前よく一緒に行ったパチ屋へ入った。
ところが、俺の座った台は壊れていて、チャッカーに入ってもないのに
ジャンジャン玉が出た。
てきとーなところで、隣のひとに「この台壊れてるからやってみなよ」
と言って俺は景品交換へ行き、帰り際にもう一度さっきの台を見たが、
「ぜんぜんシブイよ、これ。壊れてないよ!」と言われた。

「あっ、金返してくれたんだ・・・」

俺はひとり泣いた。


『最期のお別れ』

うちの両親が体験した話。

もう20年も前の夏のことです。私達兄弟が夏休みを利用して
祖父母の家に泊まりに行っていた夜、当時とても
かわいがっていた猫がいつまでたっても帰ってこない。
そのうち帰ってくるだろうと床についたのですが、深夜になって
気配を感じた母が目を覚ましてみると
猫がひょっこり戻ってきて枕もとにちょこんと座っていた
そうです。
「一緒に寝るかい?」と言うと「ニャ~」と一声。そして
またどこかに行ってしまったそうです。
その夜から完全に姿を消してしまったのですが、
夏も終わる頃、物置のわきに積まれた木の切れ端の山の
ぽっかりあいた所に死んで見つかりました。

最後にお別れにきたんだなあ・・・と今でも
その猫のことは語り草になってます。


『浜に置かれた形見の指輪』

当時、学生だった私は合コンの後抜け出して、男女4人で茅ヶ○の海に行き
ました。深夜ということもあり人影もなく波の音だけが聞こえていました。

私達はビール片手に花火をしたり、トンネルを掘って遊び、アパートに戻った
のは午前3時ぐらいでした。

ところが、アパートの駐車場で一緒に行ったAが「ないっ!ないんだよ!!」と焦
った声を出したのです。
「何がないんだよ!」と聞くと、
「指輪がないんだよ!」というのです。
たしかにAはシルバーの指輪をいつも着けていたのですが、それがないのです。
Aは「海だ。海で落としたんだ!今から探しに行く!」というのです。
私は「今から行っても無理だ。明日、明るくなってからの方がいい。」と簡単に
言ってしまったのです。
そしたらAは「あれは大事な物なんだ。親友の形見なんだ。」と話し始めました。
私はスッカリ酔いも覚めてしまって、Aの話を聞きました。
「俺が中学生の時、いつもつるんでいた4人がいて、高校も一緒の所に決まったんだ。
高校の入学式の時、一緒に行こうと待ち合わせしていたら一人だけ何時まで経っても
来なかったんだ。俺達は寝坊でもしたんだと思い、3人で入学式に向かったんだ。
結局そのつれは入学式に現れなかった。心配して、そいつの家に行ったらお母さん
が泣きながら出てきた・・・。」

「・・・。」

「そいつは俺達の待ち合わせに向かう途中事故にあって死んだんだ。その葬式の時、
そいつのお母さんが、そいつがいつも身に着けていた物を俺達3人にくれたんだ。
俺はその時あの指輪を形見としてもらったんだ。」
「だからどうしても探さないといけないんだ。」
しかし、私はもうこの時間に海に行っても絶対に見つけられないと思い、Aを何とか
言い聞かせ明日あさいちで海に行くことになりました。

一夜明け、2人で昨日の海に行きました。トンネルを掘った時にでも落としたのでは
ないかと思い、砂浜まで車を乗り入れました。私は車を降りて水辺に向かおうとすると、
Aが車の横で突っ立っていました。「何してるんだ。」と言うと、「あったぁ。」と言うのです。
私は何を言ってるのだか良く分からず駆け寄ってみると、Aの足の横にその指輪が砂の上に
あったのです。本当にそれは誰かが置いたかのようにそおっと砂の上にありました。

昨日車をとめた所とは全然違う場所だし、大体の場所は記憶していたものの広い砂浜で
車を降りて足を踏み出したその足の横に指輪がある確立は・・・。
私は考えるのを止めました。
そしてAのホッとした顔を見てなんだか泣けてきました。