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『知らない女の“俺くんと離婚しました”報告』『法で裁けない怨み』『何度もすれ違うおじさん』洒落にならない怖い話

大学時代のゼミ仲間から同窓会の連絡を受けた。妻も同じゼミだったが、俺も妻も仕事の都合で参加できそうにないので断りの返事を出したのだが――

『知らない女の“俺くんと離婚しました”報告』

大学のゼミ仲間から同窓会やろうという連絡がきたが、
ちょうどそのころ外国に仕事で行くことになってたんで断りの返事をだした。
妻も、同じゼミで、卒業してすぐ結婚したんだが、
仕事が立て込んでいるので行かないと言っていた。
残念だなーと思ってそれで終わりだと思い、出国して、
帰国したとき空港で「お前ら、離婚したんか!」メールが何通も入ってきた。

内容は、
妻が「来られることになったよ」と同窓会に現れて、俺と離婚して~と近況報告したとのこと。

すぐ妻に電話して「お前、行ったん?」と聞いたら「え?行ってないよ」とのこと。
幹事とか連絡とれる奴全員に「どゆこと?」と聞いたら、「いや、メールのとおり」とのこと。
気持ち悪いので、日にちを合わせて都合のつく奴を全員集めたら、
みんな妻の顔見て(あれ?)という表情になった。
微妙に違うんだそうだ。

同窓会で撮った写真を見てみたら、全然違う、知らない女が写っていて、
みんな「こんな女じゃなかった!違う!」と怖がっている。
「いや、現像したとき気づかなかったのかよ」と言うと、
当日も「なんか変わったな、でも数年経てばこんなもんか」程度だったし、
現像したときもその顔だったんだとか。

何人もケータイ番号とメルアド交換していたけど、「現在使用されておりません」と「MAILER-DAEMON」。
こっちはこっちで気持ち悪いが、出席した連中も変な女に番号とメルアド教えたわけだから、怖がっていた。


『法で裁けない怨み』

昔勤めていた会社での話。

中途採用で採用されたA。
勤め始めて2カ月たった頃
変な電話がかかってきた。

「御社に在籍してるA 、人ゴロしですよ」

最初の電話はイタズラかと思って流してたけど
何度も何度もしつこく電話がかかってきて
話を聞いてくださいと言うので
聞いてみるとかなり残虐なサツ人事件の犯人とのこと。

「新聞の切りぬきを送ります。
後は御社の良心に任せます」

後日、送られた新聞記事の切り抜きコピーを元に
本人に尋ねるとあっさり認めた。

もちろんAはクビ。

ちなみに自分の会社に電話をかけてきたのは興信所の方


遺族からの依頼でAが出所してから10年ほど
同じ手口で嫌がらせを行っているらしい。

法で裁くなんて綺麗事。
怨みは怖い。


『何度もすれ違うおじさん』

7時半からの勤務の為、7時頃駅前から住宅地に向かって歩いていました。
自転車に乗ったおじさんとすれ違いました。
数分後、また自転車に乗ったおじさんとすれ違いました。

?さっきの人と似ているけど、気のせいかな?

また自転車の人とすれ違いました。
間違いない。同じ人でした。
怖くなって振り向くと、その人は薄ら笑いを浮かべてUターンしているではないですか!

怖くて怖くて夢中で走り、目の前に建つアパートの2階に駆け上がり
道路からは見えにくい所で息を殺してその人が居なくなるのを待ちました。

1ヵ月後、放火犯逮捕で映し出された犯人の顔はその人でした。
その日の早朝に火事があったので、私は火付けの後にすれ違っていたようです。