泣ける霊体験 おうまがロゴ

泣ける霊体験『守護霊になった我が子』『ピエールが美しくハンサムになった瞬間』『おじいちゃんと梅の木』


『守護霊になった我が子』

初めての子は流産でした。

妊娠が判った時は喜び、いつみんなに教えようか、
どんな子に育てようかなどと夢ばかり語る日々でその事は起きました。
夫婦共に落ち込み、何がいけなかったか
悔やんでばかりいました。
その子を生んで上げられなかった事を
申し訳なく思ってました。

1年程過ぎ、妻が妊娠したことが判りました。

ただ前の様に喜べず、
『もし、まただめだったらどうしよう。』
そんな事ばかり思い悩む妻に対し
大丈夫としか言えず、日々悶々と暮らしていました。

妊娠が判ってから3日目の夜、夢の中で一人の青年が
一人の子供と手をつないで立っていました。
訳が判らず、青年の顔をじっと見ていると
不思議と懐かしい気がしてきました。

私 『お前は、この前の生まれなかった..』
青年『はい。○○○と言います。』
  (ここの名前忘れました。
私 『名前があるのか?』
青年『はい。こちらにきたので名前をつけてもらいました。ごめんなさい。』
私 『いや、それより』
  (20歳位になってかなりいい男になったのを関心し、私はその青年の横にいる、2歳位の子供が気になり出した)
私 『その子は..』
青年『今度、お父さんとあ母さんに生まれる子です。名前はお父さんがつけて下さい。』
私 『女、いや、男の子か。』
青年『はい。そんなに心配しないで下さい。今度は僕が守っていますから大丈夫です。』

ここで夢から覚めました。

実感があり、また、疲れてもいない夢は初めてでした。
妻は寝ていたのでこの事は翌朝教えました。
この前の流産だった子が元気(?)でいた事、
そして今度の子を守ってくれると言う事。
妻はこの話を信じ、不安もなくなった様です。
(妻に後日聞くと、嘘か本当か別にして守ってくれているものがあるという事で不安が無くなったと言ってました。)

現在息子は3歳になり元気です。

夢に出てきた時の姿がそっくりなので
今だにあの青年が息子を守っているのだと信じています。
これを守護霊と呼んで良いのか判りませんが
(私たち夫婦は『お兄ちゃん』と呼んでます。)


『ピエールが美しくハンサムになった瞬間』

私のところにも来てくれた。
農場の屋外猫ピエール。
藪睨みで不細工で毛皮もごわごわだったが、
喧嘩だけは強く、餌をやっていた私には良く懐いていてくれた。

ピエールが十八になった頃、
朝目が覚めるとカーテンもひいていない寝室の窓の外から中を覗きこんでいるピエールの姿が見えた。私と目が合うと、そのままくるりと背を向け、
家の裏側の丘の斜面をゆっくりと上っていった。
背筋をぴんとのばして。
新緑の中。

「また狩りに出るのかな」

と私は無邪気に思ったものだった。
だが、台所に行くと、
床の上で毛布にくるまって死んでいるピエールの姿があった。
前の晩、喧嘩に負け、かなりぼろぼろの状態になったピエールが玄関前でぐったりしているのを見つけて私が台所に連れて入ったのだった。
朝一番で獣医に連れていってやることを心の中で約束しながら。

十八なのでそれこそ大往生だが、今でも忘れない。
窓の外のあの凛とした表情。
あの最期の瞬間だけは、ピエールがこの上なくハンサムで美しい猫に見えた。
お別れを言いに来てくれたことが今でも嬉しくてならない。
一緒に寝ていた主人のことは待っていてくれなかったから
(後でかなり落ち込んでいたが)。


『おじいちゃんと梅の木』

父方のおじいちゃんの話。
2年くらい病院で寝たきりでした。
数多い孫の中でも一人で見舞いに行ってたのは、
初内孫の私だけでした。
「不器用で愛情表現のへたな人だった」
っておばさん(娘)連中は言うけど、
私はホントに可愛がってくれました。(他の孫がねたむくらい…)

おじいちゃんが亡くなって、自宅で葬儀の準備をしていた時、
おじが「受付のテントを張るのが邪魔だ」と言って、
おじいちゃんが植えた梅の木を勝手に切ってしまいました。
「どうせ枯れ木だ」とか言って。
(梅の木って植えた人と寿命が一緒だそうですね。その頃はもう、ホント枯れかかっていました)

買い物に行っていて私は留守でした。
私がその木を大事にしてるのはみんな知ってました。
おじいちゃんの植えた木だったから…
泣きました。
大泣きして、おじが許せなくて、でも文句も言えなくて、
ひたすら泣きました。

その夜、おじいちゃんが私の部屋に来ました。

私の部屋は玄関を入ってすぐの所ですが、部屋の入り口に立って、
もと梅ノ木があった方を向いて立っていました。
生前と同じ、大島紬のいい着物を着て(おしゃれさんだったんです、おじいちゃんて)
なんだか寂しそうに、無言で立っていました。

葬儀の前日で、親戚が沢山うちに泊まっていた関係で、
部屋には妹や母も寝ていましたが
気付いたのは私だけでした。
悲しかったけど、おじいちゃんが来てくれて嬉しかったなぁ…。
「あ、おじいちゃんも切って欲しくなかったんだ」
って分かっただけでも、なんだか嬉しかった。

その後、その切った張本人は、
おじいちゃんの娘の婿の癖に「遺産分割しろ!」で大騒ぎ。
直後、会社をリストラされたそうです。
…おじいちゃん、手ぬるいよ(笑)