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ミズーリ州にある市警察の警部の話。実話です。

私が刑事課に配属された年、あるサツ人事件の捜査を任命された。
事件が起きたのは、クリスマスイブの夜。
浮気をしていた妻と、その浮気相手が乗っていた車を尾行していた夫は、
車が駐車場に入ったので自分も駐車場に車を止め、ショットガンでふたりをサツ害した。

その事件が起きた翌年から、
毎年12月24日、7時6分に不可解な電話がかかってくるようになった。

op: 911, What is you emergency?
lady: 助けて!撃たれた!
op: あなたの現在地は?
lady: 私の車の中。撃たれて死ぬんだわ。誰か助けて!
op; すぐ助けをそちらに向かわせます。あなたの現在地を言ってください。
lady: ここが何処なのかわからないの。真っ暗で何も見えない、お願い、助けて!
op: あなたの名前は?すぐに助けを出すから…

ここで電話はきれた。


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サツ人事件かもしれない。
警官を総動員して、被害者の捜索をしたが、手掛かりになるものは何ひとつ見つからなかった。

次の年も12月24日、7時6分に電話がかかってきた。
1年前と同じ日、同じ時間、同じ会話。
捜索したが手掛かりなし。

この時初めて着信記録を調べた。
すべての電話は警察のシステムに登録されている…はずだった。
しかし記録には、Unknown どころか、通話があったことすら残っていない。
システムに問題でもあるのか。
幸いな事に電話をかけてきた"被害者"とオペレーターの会話の録音は残っていた。


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2回目の捜索の後、サツ人事件ではなく、いたずら電話の線で捜査を始めた。

被害者の母親は、救急車が現場に到着するまでに時間がかかりすぎたために、娘は氏んだと警察を責めた。
まず被害者の母親の声と照合することになった。
結果は母親の声ではなく、氏んだ被害者本人の声だった。

サツ人事件があってからすでに10年以上過ぎているが、
毎年12月24日、7時6分に電話がかかってくる。
私たちは被害者のために、電話を受け続けている。

今年もまたかかってくるのだろうか?
私達にわかるのは、10年以上過ぎた今も被害者の女性は、
どこかの暗闇の中から助けを求め続けていると言う事だけだ。


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>>584
憐れなんだけど、原因は自分の浮気なのが同情しきれない話だなぁ






引用:ほんのりと怖い話スレ その90