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半年位住んだ東京都K区のアパート。
4世帯しかない、ロフト付、出窓付の新築。

ある日、アパートの隣の家から変な匂いがする事に気がついた
饐えたような、腐ったような何ともいえない嫌な臭いで吐気がするくらい酷い匂いだった。

その地域は比較的大きな家とかが多くて、アパートの隣の家も敷地が広く、母屋と離れがあった。
大きな木が鬱蒼としてたから、全て見渡せるわけではなかった。

その異臭は日増しに強くなってきていたのに、アパートの他の住人にはわからなかったそうだ。

異臭だけではなく、夜中2:35に必ず目が覚めて、しゃがれた男とも女ともつかないような声で、
「ミツケテ、ミツケテ、」と、聞こえてくる日が続いた。

匂いに気付いてから3日くらい経った雨の日、買い物に出ようとドアを開けた瞬間、思いっきりビビった。
その光景は日常生活の中で絶対にあり得ないだろうと言える位、怖かった。

自分の部屋は2階で、階段を上がって右に曲がり、外に面したバルコニースタイルの廊下の突き当りにあった。
廊下の広さは1.5m位か?
2階にはもうひとつ部屋があって、その部屋の入り口は階段を上がって右に曲がって、すぐ右手。

その廊下をびっしりと埋め尽くした蛆が、うちの方に向って行進していたんだ。
蛆は既に隣の部屋のドア付近まで来ていた。
蛆の軍団の一部は、隣のドアの隙間から入ろうとしていて、壁を上がっていた。


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直ぐにドアを閉めて、殺虫剤を探したが、とてもこんな量では足りないのに気付いた。
殺虫剤を買いに行くには蛆軍団を踏みつけて行かなければならないし、他に名案もなく、まず大家さんに連絡した。

そして、婆ちゃんの知恵袋的な母親に助けを求める事にした。
さすが戦中派だけある。蛆軍団の報告位では驚きもせず、たくさんお湯を沸かして熱湯を蛆にかけろと指示された。鍋や、ヤカン、湯沸かしポットでお湯を沸かし始めた。

お湯を沸かしている間に、ドアを開けて外を確認したら、蛆軍団はもう50cm以上進んでいた。
思った以上に奴らは速い。

お湯が沸いた。簡単にお湯をぶっかけろと言われたものの、「かなり勇気いるぜえ。 量ハンパでねーしぃ。」って独り言を言いながら決心を固めた。

熱湯をかけると半透明ぽい蛆の色が真っ白に変わる。
蛆が体を這っているみたいな感じがして、ムズムズしてた。

お湯沸かして、かけて、お湯かして、かけて、を繰り返して階段までたどり着いて…またビビった。

蛆軍団は階段を物ともせず、上がってくる。
奴らにとって重量の法則は所詮、紙の上の事でしかないのか?

気持ち悪さ100%に負けず、階段にも、熱湯攻撃。
その間、ずーっと異臭とも戦っていて、時折、酸っぱい物が込み上げてきてた。

ほぼ壊滅状態になった時点で、階段を降りて、蛆軍団のルートを辿った。

それは、あの異臭漂う隣の家から来ていた。異臭は酷さをましていた。

とりあえず、これで家に入ってくるのは、避けられるはずだ。

その夜大家さんから、蛆はもう退治したから大丈夫だと連絡があった。
お湯を使って蛆を退治したことにお礼を言われ、大変だったわね、申し訳ないと謝られた。


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次の日の朝、大家さんが菓子折りを持ってきて、来月の家賃は半分でいいよと言われた。
なんていい大家さんさんなんだろ。

そこで、あの異臭の元が原因だったのか、それがなんだったのか、聞いて見た。
大家さん曰く、

「そうなのよ、隣の家からだったの。何か "大きな動物" が氏んでたらしいのよ。」
「大きな動物?」と聞き返すと、
「そう、大きな動物。それじゃあ、私行くところがあるから」と大家さんはそそくさと去って行った。

"大きな動物"つったて、ここは都心だし、山も森も林さえないのに、鹿じゃああるまいし。
それに馬とか牛とか象とかキリンならそう言うだろう?

不自然な答えだったけれど、なんだかそれ以上聞いては行けない気がして、その後"大きな動物"については、話題に上らなかった。

あれだけ大量の蛆の発生といい、あの異臭といい、犬や猫ではない。
あれ以来、夜中2:35に必ず目が覚めて、聞こえてきた、「ミツケテ、ミツケテ、」という声も聞こえなくなった。

暫くの間、新聞やテレビのニュースを気をつけて見ていたけれど、事件らしい物はなかった。

いったいあれが何だったのか、わからない。

オチなくてごめん。
異臭、蛆軍団、「ミツケテ」、大きな動物の死骸。全て謎のまま。


819
>>815 です。

>奴らにとって重量の法則は所詮、紙の上の事でしかないのか?

X 重量
○ 重力

後から聞いた話ですが、雨がたくさん降ると、蛆は本能で高い所へと移動するそうです。それにしても隣のアパートまで来るかなあ?


820
>>819
隣じゃなかった可能性も…
アパートの1階だったってことはないかい?


821
>>820
蛆が列なして、隣との境の塀の下からやってくるのを確認したんで、間違いないと思います。
塀は、50cm x 200cm 位の木の板を横に並べて、細い角材を釘で打って固定した物でした。(わかりにくかったら、ごめん)
地面に埋めてある辺りの木が腐蝕して、隙間ができていたので、そこからワラワラと雨水と一緒に押し流されて来るようでした。


818
ほんのりどころじゃねえ、蛆の大群こわーーーー!!!!!
つか何で蛆が隣のアパートの二階を狙って来たのか、それもこわーーーー!!!!!
隣の家の周りや、アパートの一階も蛆だらけだったのなら、マジで怖い勘弁してくれえええorz


822
王蟲の大群が這ってくるイメージが頭に浮かんだ。







引用:ほんのりと怖い話スレ その91