883
俺の誕生日は母方のおじの命日だ
そのおじは、俺が生まれる前、おじが24歳の時に大腸癌が見つかり、
その時には既に手遅れだったそうで、発見から3ヶ月で氏んでしまったそうだ
だから、俺は生まれてからずっとおじの生まれ変わりだと言われ続けていた。

頭がいい人だったから頭がいいはずと学習塾を幾つも掛け持ちさせられたり、
ヒジキが好物だったからとヒジキがしょっちゅう食卓に並んだ
おまけに俺は生まれつき腸が弱く腹を壊すことも多かったから、
余計におじの生まれ変わりだと、
母親やその兄妹のおじおば、祖父母にも言われ続けてきた

おかしなもので、言われ続けてると次第にそうなるもので、
ヒジキは好きになったし、勉強もそこそこいい成績を上げて、そこそこの大学へ進学もした

成人式の日、母親が恐い顔をしてこう言った

「あと4年だからね」




確かにあと4年すればおじの氏んだ歳になる 
俺はそのおじのこともあって、高校卒業以来毎年、健康診断を病院で行なっている

「検査結果は問題無いし、大丈夫だよ」

俺は母親にそう告げた
それならいいんだけどね…と母親は言って台所へ戻った
その後ろ姿はなんだか寂しそうだった

それ以来、母方のおじおば、祖父母、いとこまで俺にカウントダウンをしてきた
あと4年、あと3年、あと2年、あと1年…
俺が大丈夫と答えると、皆寂しそうに去って行った

そして今度の9月、俺は24歳の誕生日を迎える
今朝方、母親が笑顔で言った

「あと3ヶ月だね」

今、家出を考えている



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>>883
山岸漫画のような怖さだ。
母親は悪気もなく、早世したおじさんの年齢を超えて
生きてくれるよう願ってカウントダウンしているつもりかもしれないけど
言われるほうはたまったもんじゃないよね…


885
ほんのり。
最後の一行は、個人的に超うけた。w

マジレスすると、
>>883 が強い星の下に生まれていると、家族の誰かが代わりに逝く事がある。

自分は10代の前半に、3人の有名な占い師に、32~35で死ぬって言われた。
そしてその3人はもう一つ同じ事を言った。

私はとても強い星の元に生まれたので、
家族の誰かが身代わりになって逝く可能性が高い。

33の誕生日を無事に迎えて1ヶ月後、
父親が突然危篤になり、集中治療室に2カ月いたけど…そのまま息をひきとった。

父親はある難病を患っていたが、早期発見だったので、あと15年や20年は大丈夫だと言う、医者の診たてだったのに。

凄い凹んだ。
でも父親が身代りになって、残してくれた命を粗末にはできないから、
例え、憎まれっ子世にはばかるって言われても、
生きていかなきゃって思う。






引用: ほんのりと怖い話スレ その94