7 2018/07/20(金)
ワイの実家の近くには市民プールがあった。小学生の頃なんかは
学校が終わると毎日のように通ってたわ。何しろ2時間50円で泳げるんや。



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そんなプールも老朽化で修復されることになった。ワイが中学生の頃や。


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ところがどっこい、大問題や。その山に作られた大きな公園の一角にある。その山っちゅうんが南北朝時代に城が建てられとったらしい。その遺跡の上にプールが建っよったんや。


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そんで修復計画は打ち切りや。プールは取り壊されることになった。ワイらは中学生から高校生になり、昔よく遊んだ友達ともあまり逢えず、そこに訪れることはなくなった。




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しばらく時が経って、こないだ実家に帰ったとき、ワイはふと「あのプールは今どうなってるんやろ」って思って、思い出をなぞりながら、シャツに滲む日光を物ともせず、小学生になった気分で公園に向かった。


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すると何や、公園に入るまで声ひとつしなかったプールの跡地が騒がしい。こんな田舎になんやなんやと思ってそこへ向かうと、プールがあった。営業してた。


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なんや、再開したんか。そう思ったワイは取り壊された理由もすっかり頭から抜け落ちてた。それに建物も、公園の木々も大きく見えた。


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泳いで行こう!大の大人がプールに一人で。そう思ったが水着がない。しゃーない、実家に学生時代のがあるか。そう思って取りに帰ることにした。


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帰ろうとすると、自分の名前が呼ばれた。声の主はわからん。ただ聞き覚えはあった。そいつは「もう帰るんか、泳がんのか」と聞いて来たから、「今から取りに帰るねん、あとでな!」って返した。


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ほんで走って実家に帰り、水着のありかを母に聞くと、なんでそんなもんいるんや、と聞かれたから興奮気味にプールの営業再開を伝えると、そんなはずはない。確かに取り壊された。跡地も史跡や。って言うもんやから、そんなはずないって母連れて公園行くと


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なんもない、確かに史跡の看板だけが立ってる。ワイがみたプールも何にもない。そんなはずは...ってゆうワイに母は「疲れとるんや、しっかり休み」って声をかけた。ワイは実家に帰り、母の手料理を久し振りに食べ、弟に小遣い渡して家に帰った。


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終わりや


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結局ワイは何をみたんやろうな


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結局声は誰の声に聞こえたんや?


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>>29
聞き覚えはあるし顔も浮かぶが名前がわからん
卒アルでもみてみるわ



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きっと小学生の頃よく遊んどったやつかな
名前も思い出して来たわ



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>>31
お前…タイムリープしてね?


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>>32
夏の暑さがワイを過去に連れていったんかもな



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なんか懐かしいわ
涙が出てくる
プールから帰らんかったらよかった



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プールから帰らんかったらイッチは神隠しとかに
おうてたのちゃうか


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>>35
そうかもな
ワイは夏休みを永遠に生きていくことになってたかもな



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>>36
エンドレスエイトかな
でもそれってなんか芸術的


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>>37
思い出はいつまできれいやからな
小学生の頃の友達みたいなんは一生できひんってなんかの映画でも言うてたな



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鳥肌ァァ…
なんかええな、怖いけど






引用: ワイの夏の不思議な体験聞いてくれや