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実は誘拐された事がある。

近所に住む頭のおかしいオッサンが犯人だったわけだが
包丁で腕にうっすら傷を付けられて『騒いだらコロす』と脅されて、涙も出ないぐらいガクブルでね。
病院の裏山にある洞窟(防空壕?)に閉じ込められた。
別にオッサンから何もされなかったんだけど、超至近距離でじろじろ見られたりクンクンと嗅いだりされた。
(子供心に、スゲェ気持ち悪いと思ったことをよく覚えてる)

しばらくしたらオッサンは洞窟から出て行ったんだけど、あの包丁が怖くて動けなかった。




暗くてよく分からなかったが、どうも俺と同じく誘拐された子供がいたらしくて
「大丈夫、頑張ろう、お父さんが助けてくれる」と励ましあった。

結局、包丁持って外をうろついてたオッサンは警官に取り押さえられ、スピード解決。
オッサンから話を聞きだした警察官が助けに来てくれた。
ただね、洞窟には俺しかいなかったんだよ。
「もう1人いたんだ」と言っても、刑事も親も「怖さのあまり夢を見たんだろう」と信じてくれなかった。

大人になった今なら「ああ、そういう事もあるのかな」とは思うが、幻聴だろうが夢だろうが 励ましてくれたあの声には感謝してる。



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>>342
おお、まさにほんのり。
おっさんは前科なかったの?


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>>343
うーん、ごめん。前科とかはよく知らない。
オッサンが今どうしてるかも分からない。
とはいえ、一応逮捕されたようだから、しかるべき所に送られたんだろうけど。

ただ、包丁は未だに怖いかな。
料理する間は我慢できるけど、目に入る場所には置いておきたくはない。






引用: ほんのりと怖い話スレ その43