驚く

166 03/06/20

俺の家は結構田舎の方にあって、夜になると街灯があまり無く、
人通りもすくなくてそれだけで結構怖かったりします。

近所の(といっても歩いて15分くらい)友人の家に行っていて、その帰りのことでした。
夜中の一時過ぎくらいだったと思います。

歩きだった俺は近道しようとある神社の敷地内を通ったんです。
すると、カツーン、カツーンという音が聞こえたんです。
まさか、丑の刻参りってやつか・・・?

怖いのと興味が半分ずつぐらいで、結局、音のする方へ行ってみることにしました。
そーっと近づいていってみると、ぼんやりと地面に置いた蝋燭の光が見えてきました。
その光の中に浮かび上がったのは、人形を木に打ちつけている一人の女でした。
年齢は30くらいのように思えました。




その目は憎悪に満ちているにもかかわらず、無表情なのが恐ろしさを増していました。
俺は怖くなって後ずさりし始めたんです。
そしたら、しくじって音を立ててしまったんです。女がこちらを振り向きました。
さっきまで無表情っだったのが、カッと目を見開いて鬼のような表情をしていました。

俺は走って無我夢中で逃げました。
すると、なんとその女が追いかけてきたんです。
女は何かを口走ってましたが何を言っていたかはよく覚えてません。
必氏になって再び友人宅に辿り着きました。
どうやら、あの女を途中で振り切ることが出来たみたいです。
友人に訳を話してその晩は泊めてもらうことにしました。

やっと落ち着いて、友人の部屋でくつろいでいると、またもや心臓が止まる思いをすることとなったんです。
ふと、部屋の窓から階下にある通りを見ると、
あの女がじーっとこちらを見ていたんです・・・・。
うわーーーーーっ!
思わず俺は悲鳴を上げてしまいました。
友人と再び窓の外を見たときには女はいなくなっていました。
その後、その女を見かけたことはありません






引用: 死ぬほど洒落にならない話を集めてみない?part42