687 2009/09/18(金)

先祖が地主だったせいか、田舎の実家には蔵がある。
古い物をいろいろ放り込んでいるので、夏休みに遊びに言ったりしてた時は
「危ないから蔵の中には入るなよ?」と爺さん達から口うるさく言われてきた。

その爺さんが氏んで、遺品整理という事で蔵を掃除する事になった。
俺も掃除を手伝うために初めて中に入ったが、確かに子供が遊ぶには危険なところだった。
なにせ、いろんな物を無造作に積み上げているのでちょっとした衝撃で崩れ落ちてきそうだったからだ。
そんなわけで慎重に荷物を外へ運び出しつつ、掃除を開始。

そんな折、俺は小さな箱を見つけた。
筆で「開封厳禁」と書いてある。
黄ばんではいるが、ちゃんと紙で封印されている。




箱の裏には爺さんの名前が書いてあった。…という事は遺品だ。
何が入っているんだろうと思い、紙を破って開けてみた。

干からびた親指と中指が綿の上に並んで入ってた。

俺はしばらく絶句した後、あわてて箱を閉めて他の荷物の中に紛れ込ませた。
誰にも言わず、その荷物と共に蔵の奥の方へと仕舞い込んで、遺品整理は終了した。
10年前の話。婆さんも氏んで、今は伯父夫婦が実家に移り住んでるが
蔵はまだある。


688
>>687
その亡くなったおじいさんには、ちゃんと親指と中指があったの?
もしあったなら他人のだよね。
もう真相もわからないってことか…こえぇ。


689
爺さんの指は、両手ともそろってました。
もちろん婆さんも。
俺の親も、伯父夫婦も指に欠損はないです。


690
賭け事か借金の肩でもらったかな
昔話では有り得なくない


691
亡くなった身内の形見として持ってた…わけないか


692
親指はともかく、中指と特定した根拠は?


694
サイズと形だろうな。

人差し指、薬指は大抵の人がアシンメトリー気味。
中指はそれらに比べてシンメトリーに限りなく近い。

恐らく直感で『中指と思った』ってだけで、『中指と断定してる』わけじゃないはず。


695
言われてみて初めて気が付いたけど、あれを「中指だ」と思ったのは、
親指の方ではない指が長かったからだ・・・と思う。
「本当に中指だったのか?」と言われると、違うかもしれないが(なにせ1回しか見てないし)
直感的に「中指だ」と思ったんだ。

開封厳禁とある箱を開けちゃったし、中に入ってるのは指だし、
もう一度確認しようって気も起きない。田舎遠いし。地味に金がかかるし。
どんな理由があるにせよ、爺さんが「誰かの指」を保管してたってだけでも不気味なのに、わざわざ知ろうとも思わない。
開けなきゃよかった・・・


697
>>695
まさに開封厳禁だったわけだ。



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おじいさん「うひゃひゃ…やっと開けよった♪」


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ミイラ化した呪術用のアレだな


703
芸者さんの指かもよ。遊女。
昔は、ほれた男(客)に心の操を立てるために指を切って贈ったらしいよ。

・・・でも親指と中指じゃ変だね


714
戦争行った世代なら
遺品代わりに持ってきたけど家族が見つからなくて…とか
ありえないか







引用: 墓場まで持っていくつもりだった話 10墓目