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介護を担当していた爺さんに聞いた話

爺さんの若い頃には、町の近くの山にも鹿や兎が住んでいて、仕事の傍ら猟師をしてる人が多かった。
猟ではいくつも決まりがあって、守らないと八分にされて大変な目にあったんだと
その一つに、山で殺した獣は必ず喰う。というのがあった。
その中でも蛇は絶対喰えと教えられていたそうだ。
一口でも喰えば相手も諦めがつくが、無駄に殺されたと思わせれば返しが来るんだと
蛇は執念深くて恐ろしいからな。と爺さんは言っていた




421
栃木日光マタギと呼ばれる猟師は仙北マタギなどと違い、比較的大きな集団ではなく、
猟師仲間として少数名で狩りをするのであるが、毛皮の需要などと銃による狩りの普及と共に、
山での怪事に遭遇したときの話が様々にある。

その中で鹿撃ちの際に、鹿をおびき寄せる鹿笛というものを使うが、笛の弁に蟇(ヒキガエル)の
皮を使わないようにしたという禁忌がある。
鹿笛という物は発情期の雌鹿の声を真似た音を出すものだが、笛の弁に蟇の皮を使うと
ベストな音を出せるのだが、なぜか蟇を使った鹿笛の時に限り、大蛇が現れるという
恐ろしい事が度々起きたそうだ。

もし大蛇を撃つ場合、必ず背後から撃たねばならない。
大蛇は鱗が堅く、鋳掛けた鉛弾では通らぬ事があり、背後から鱗の間隙を狙って撃たねばならない。
これをコケラ撃ちといい、コケラ落としからの意味がある。
大蛇を撃ったら必ずそれをぶつ切りなどにして、肉の一部を少しでも食わなければならなかった。
老猟師たちは『喰え、ちっとでも喰うもんだ』と言い、若い猟師たちに大蛇を鍋で煮させた。
こうしないと大蛇は必ず祟ると言われ、鍋で似ても悪臭のある虹色の脂がドロドロ浮いて、
とても人が食えるような代物ではなかったという。
それでも最終的には生姜を擦って鍋に入れ、工夫して昔の若い猟師たちは口に入れたそうだ。

昭和初期の頃だという。


424
ちなみに大蛇のことは知らないが普通の蛇にはウロコは無い。
ウロコに見えるのは一枚の皮が皺になっているから。マメでした。


438
>>424
観光地で大蛇を肩に乗せてもらった時に見たけれど
大蛇にもウロコはなかったよ
皮がツルツルスベスベして気持ちが良かった

ウロコのある大蛇というのは妖怪の類なのか


425
栃木県北民だけど子供の頃ばあちゃんに「夜に笛を吹くと蛇が来る」ってとめられたな
口笛もリコーダーもだめだった

あとばあちゃんが若い頃に町内で蛇のたたりがあったっていうのもきいた
蛇を殺した人の奥さんが死産した子供が蛇みたいな皮膚だったって
たぶん医学的に説明がつく奇形なんだろうけどね

上とは関係ないけど日光の二荒山の神様って蛇体じゃなかったかな
グンマーの赤城山の神様が大ムカデでその二柱かが争った跡地が
高原植物なんかで知られてる戦場ヶ原
日光だと蛇は特別なのかもね


439
>>425
魚鱗癬、ハーレクインだね。
蛇をやってからどれくらいで生まれたのかわからないけど、
十月十日から2~3かげつの間に生まれたとしたら偶然にしても背中が寒くなる。


445
>>439
こんな病気があったんだ
たぶん病気なんだろうなとは思ってたけど調べたことなかった
ばあちゃん100越えてるからたぶん戦前の話だと思う

蛇を殺しちゃったときのおまじない聞いたんだけど忘れちゃったなあ…


426
因みに日光マタギの祖とされるのは猿丸大夫と呼ばれる小野猿麿とされ、
二荒山の神に加担し赤城山の神を破ったとされる。
この二つの山の神は双方が此方は百足の姿で彼方が蛇体だと言い合い、ハッキリしない。
ひとつハッキリしてるのは、どちらも我が方の山の神を蛇体と考えたくない事だ。
蛇はどこでも嫌われる。


428
>>426
ん?嫌がって押し付けあっありはしてないと思うけどな
郷土の民話の本でも二荒山側が蛇だった
あと日光には2匹の蛇が橋になってえらいお坊さんを助けた話もあるはずだよ


441
>>426
蛇を神としてお祀りしてるとこってたくさんあるよね。
龍神様の眷族扱いだったり、蛇自体を神としてたり。






引用: ∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part67∧∧