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今は亡き婆ちゃんから聞いた話
婆ちゃんが曾婆ちゃんとか、先祖から言われてきた事

「山には絶対に鏡を持ち込むな」

山は人ではないモノに逢う事が多いが、通常は気付かないフリでノープロブレム
でも鏡はKYな存在で、異なる存在同士を結び付けてしまう力があるらしい

婆ちゃんが先祖から言われたのが、



「山で鏡に自分自身を写した時、昼なのに背景が夜になってたら手遅れだ」

既に自分の存在が「人とは異なるモノ」の世界に取り込まれているらしい
そういう時に、「神隠し」が起こるらしい
さらに言うと「完璧な神隠し」というのがあって、この場合は居なくなった事、もともと居たという存在を消されるらしい

たぶん山での遭難を避ける戒めだと思うが、この話を聞いた時は正直怖かったな



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>>267
夜は鏡に布を被せたりするけどね。
むき出しのままはよくないらしい。
特に中古の鏡とか、何を映してきたのかがわからんのは使わないほうがいい。
カスタネダの本で鏡でオバケを見る方法があるが、アレは創作であっても
とても怖くて試そうとも思わんわ。帰って来れなくなるという点は共通しているし。


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昔の人は、鏡を神聖視?してて、使わない時は布を掛けたりしてたらしい。
鏡には、何らかの魔力というか、不思議な力がある事を危惧してたのかもな。

現代の女性は登山する時も手鏡くらい持ち歩いてそうだが、
そもそも女は山に入るなって話もあるし
山も鏡も不思議な事だ。


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再び今は亡き婆ちゃんの話

茶畑で刈り取りをして、茶葉袋を担いで山を降りる時の事
急な土砂降りで、父(曾爺)と欅の巨木で雨宿りをしていたら、逆に山を登って来る人達がいた

父(曾爺)「登って来る人らを見てもかまへんけど、話をしたらあかんで」

登って来る人は五人くらいで、雨避けか手拭いを被って顔は見えない
ただ最後尾の小男だけは里芋の葉を傘にしていたから、顔が見えた、筈だった

婆ちゃん「ええ男かなと思うて見たんやけど、目も鼻も口も何も無かったんや」

のっぺら坊、だったらしい
曾爺さん曰く、のっぺら坊は顔が無くなったのではなく、人間に似せた姿になったモノノケが、顔だけ再現できなかった姿らしい
雨宿りしている父子をやり過ごそうと人の姿に化けたモノノケの、ポ口リな瞬間だったという話でした






引用: ∧∧山にまつわる怖い・不思議な話Part55∧∧