783 2013/08/30(金)
10年くらい前、○営住宅に旦那とまだ幼稚園だった娘との三人で住んでた時の話。
ご近所さんみんないい人だったんですが、一人だけキチというかちょっと妙な人がいました。
仮にここでは以後Aとします。

Aさんは、いつもすごく綺麗な服で着飾っていました。挨拶も普通にするし、言葉遣いとかも上品な人なんですが、常にその腕にはヨーロッパ系の人形が。
で、人形にいつも話しかけている。
「ニンギョーちゃん、泣かないで」
「よしよし、ニンギョーちゃんはいい子ね」と。




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しかも、態度は普通なのによく見ると目つきがギラギラしてる。
言っちゃ悪いのですが、なんか気持ち悪いというか、いたたまれないというか。
「目」と「人形」以外は普通な人なだけ余計に。

詳しいことはご近所さんも誰もわからなかったようなのですが、
自然と「昔子供を亡くしたから代わりに人形を抱いている」のではないか、ということになっていました。

ある日の夜。

ちょっと近所に用事があった帰り、駐車場近くのゴミ捨て場でAさんに遭遇。
しかし、その時のAさんはちょっといつもと違いまして。


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「ごめんね、ニンギョーちゃん」

なんか、そんなことをぼそぼそとずっと呟いている。
そしてゴミ捨て場には件の人形。

え?と思っているとAさん、今度は
「ごめんね、待てないママで」
と言いながら、何もない空を軽く握る動作。まるで隣に誰かがいるように。

その時点で鳥肌が立っていたのですが、ここでAさん、私に気付いたようで
「あら私さん、こんばんわ」なんて言う。
それも、表情がまるで憑き物が落ちたというか、ギラギラしてた目が穏やかになっていたというか。
何というか、今までのAさんじゃないみたいでした。


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と、Aさんが唐突にこんなことを言いだした。

「あ……私さんのところも『あっち』から帰ってきたんですね」
「はい?」
「うちの子も、ほら、手を離しちゃダメですよ?」
「はあ……」
「うふふ、また『あっち』に行っちゃいますから、今度はちゃんと掴んでなきゃ」
「あの、一体何の話を……」
「何って、ほら、ちゃんと息子さん掴んでなきゃダメですってば」

私、鳥肌。
ずっとAさんは私の足元を見て話していた。
『あっち』という言葉を強調していた。
時折自らのとなりの誰かに笑いかけていた。


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それ以上に、私の体はAさんが「息子さん」という言葉を発したことに粟立った。

実は私、娘を産む以前に一度、死産を経験。その子の性別が男の子だったのです。
当然、そんなことAさんが知る由もない、じゃあ……

踵を返して、一目散に自宅へ逃亡。
その月のうちに、また別の○営住宅街へ引っ越すことを夫に必死で認めさせました。
幸いというべきかそう離れてもいなかったので、娘は転校を経験せずに済みました。

今にして思えば自分の子のことですし何をそんなに怖がったのかという感じですが、当時はしばらく悪寒を覚えていた出来事です。


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水子かと思ったけど、
もしや、これから生まれてくる魂みたいなのかな?


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>>788
どうだったんでしょうか……
息子が今どこかで生まれてきてくれているなら、それはそれで嬉しいのですけどね


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忘れないでいてあげる事が一番の供養って聞いたけど、
転生前に来てくれたと思えばいいのかもね。


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怖いような、ある意味哀れなような…






引用: 【セコキチママ】発見!キチガイママ その49【泥キチママ】