田舎の怖い話
1 2013/05/09(木) 00:59
始まりは7年くらい前に遡るんだけど

俺は上京しててたまに長期休みに帰郷(岩手)する普通の大学生だった

今から7年くらい前に帰郷した時のこと
当時実家暮らしだった兄貴から変な話を聞いたんだ




4
俺の実家はド田舎もド田舎で
家の真ん前にT字路があって
そのT字路は右が寺の前で左が神社前に通じてる道なんだけど

兄貴いわく
午前二時ごろに趣味の車イジリを庭でしてたら
T字路の奥から突然「ピィー」って甲高い笛みたいな音が遠く聞こえたんだと

兄貴は「ただの風だろう」って思いながら作業続けてたら
また「ピィー」という笛のような音が一回目よりちょっと近づいて聞こえたらしい


8
兄貴はちょっと不審に思いながらも車の作業を続けた
そしたらまた「ピィー」が今度はよりはっきり聞こえた
明らかに音が近づいてると気付いた兄貴は作業の手を止めてT字路を見ていた


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そんな中四回目の「ピィー」が家の真ん前から聞こえた
兄貴は近づいてくるものがなんなのか見極めようと家の前を見据えていた
だけど誰も居ないしなんにも見えなかったって
そこで五回目の「ピィー」が庭の入口から聞こえた

その時点で兄貴は完全にやべぇと思って
車をイジリかけのままダッシュで家に入ったそうだ


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深夜2時に車イジッてる兄貴も糞だな


15
>>12
次の日のためにタイヤを変えてたんだって


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雪国になら普通よね


16
次の日
帰省中で起きて朝飯食ってた俺に
「何か絶対居るぜ。この村」って兄貴は真剣に言ってた
俺は当時それを話されて
「風だ風。たまたま低気圧が近づいてる時に出会ったんだろう。それか鳥だ」
って気にも止めなかった


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>>16
確かにヨダカという鳥が夜中にそんな鳴き声で鳴く
あれははじめて聞いた時ビビった


20
時間は今に戻って先月の中ごろの話になるが

俺はもう上京から実家に出戻っていた
日課の晩酌を終えて俺は実家に遊びに来てた兄貴と趣味のバイクについて話をしていた
どうも俺のバイクのチェーンがおかしいんだとかそんなことで


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その流れでちょっと俺のバイクのパーツサイズ実測してみんべってなって
バイクがとめてある小屋に行ったんだ
家からほんの10mぐらいの庭にあるところに
メジャーとLED懐中電灯を持って


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小屋の中で懐中電灯で照らしながらまずバイクをじっくり見てる時だった

いきなり「ピィー」って音がうっすら俺の耳に聞こえた気がした

昔兄貴が話したことなんてすっかり忘れてた俺は完全に風だと思った
兄貴も特に何も反応しなかったし


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(BGM:Xファイルのテーマ)


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そのまま何も言わず今度は兄貴がバイクにメジャーあてて計ってる時
二回目の「ピィー」が俺に聞こえた

そこで俺はやっと兄貴のあの話を思い出していた
でもまだ「まさかな」と思っていた
俺自身が否定した話だしだいぶ前だし

兄貴はそれでも反応してなかったので
俺は無意識に暗闇にビビってた俺の幻聴なんだろうと自分の中で結論付けてた


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完全に霊道じゃねーかお前んち

虫とかいっぱい出ない?


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>>28
虫はよく出るけど


29
あーだこーだ言いながら今度は俺がメジャーで計測している時だった

三回目の「ピィー」がすげぇ近く聞こえたんだ


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さすがに空耳じゃないと気付いていながら
知らん顔でメジャーの目盛りを真面目に計測していた俺に兄貴が唐突に話しかけてきた

「なぁ。聞こえるよな?笛の音」


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そこで俺はこれはヤバいと思った
なぜだか思ってしまった
霊とかオカルトなんてマジで嘲笑しているのにも関わらず
なんでだと思いながらも俺の手は急にブルブル震え始め
目盛りなんて計れる状態じゃなくなった


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家の真ん中にT字路って家の中を車が行きかってんの?


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>>41
      家
       T
な感じ


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そこで兄貴が「な、何震えてんだよ。」
って言ってきたので俺は

「は?震えてねーし。っていうか笛?なにそれ、聞こえねーし」
って虚勢はった
でも測れないのは確かだったので
「っつーか寒いからもう家に入ろう」
って誘導した
時計を見たら午前二時半だったので
「もう寝て昼間また測ろう」って促した
兄貴も「そうするか」って道具を片付け始めて煙草に火をつけた


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そしたらまた「ピィー」という笛の音が聞こえた
小屋の中からでもわかる
家の真ん前から

兄貴は突然吸いかけの煙草を叩きつけて靴でもみ消して小屋から出て家の中へダッシュした

慌てて俺も兄貴に遅れながらもダッシュで家に向かった


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そのときに庭の入口から「ピィー」が背中越しに聞こえていた
T字路を神社に向かう方へ音を残しながら
俺は絶対に振り返らないと決意して走った
だけどどうしても
もし何かいるなら見てみたいという好奇心にあらがえなかったので振り返った


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その時に見たものはビビりすぎた俺の脳が作り出した幻影だと信じてるが

真っ白い着物を着て笛を持った誰かだった

あれは絶対幻影であると断言できる


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(BGM:スリラーのイントロ)


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家に戻って30分ほどたったころ兄貴が
「あれってやっぱり笛吹いてたよな?」
と言ってきたので俺は
「はぁ?この時期の深夜だけにふく山下ろしの風じゃね?」
と言った
兄貴は「お前それ都合よすぎると思わない?」
と言ったので俺はさらに
「深夜ぐらいに海風と山風が入り交じるんじゃない?」
と適当に応えておいた
その夜は震えが止まらなかった
あれは笛の音にしか聞こえなかったから


59
県北?県南?三陸?


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>>59
三陸だお


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あれ以来兄貴とその話はしていない

たぶんお互いにしないようにしている

なんだったのだろうと今でも思う
今は何故かまたあの音を聞いてしまわないように恐れている


以上
マジで霊とか信じないけど何故か不思議な体験でした


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神社でお払いしとけよ


65
家に逃げ込まなくてもソイツはT字路を左に曲がっていくから

ビビりすぎ


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寺の人がなんか儀式でやってんじゃね?
気になるなら寺だか神社だかに聞きにいけば?


70
儀式だとしたら近所迷惑だな。






引用: 霊とかオカルト全く信じてない俺が体験した不思議を聞いてほしい