32
小学生のときに自転車に乗って遠出したら道に迷って帰れなくなったことがあった。
心細くてこのまま一生帰れないんじゃないかと不安で泣いてたら、
大きな雑種の野良犬が近寄ってきた。

寄り添うように座ってきたけど不思議と怖さはなくて、落ち着くまで頭を撫でてた。
傍に生き物がいることで心細さもなくなって、どうやって帰ろうかと考えてたら、犬が立ち上がって歩いてこちらを振り向いた。
「ついてこいって言ってるんだな」と勝手に決めつけてゆっくり歩く犬についていくと、本当に知ってるところに出て 犬にお礼を言って撫でると無言で何処かに駆けていった。




今思うと妖怪みたいな犬だったけど、
そのときはそれが当然なような気がしてて、あの犬は良い奴だったくらいしか考えなかった。
それから30年近く経ってすっかり忘れてたときに
甥っ子から「迷子になったけど犬に連れられて帰ってきた」と聞いたときに
思い出したのと同時に絶対に俺を帰してくれたあいつだって確信して胸が熱くなった。
嫁に話したら「貴方も甥っ子君も丸々としてて美味しそうだから犬神様に目を付けられたんだ」と言われて一瞬納得した。

俺も甥っ子もぽっちゃりしてるだけで丸々としてないし、犬神様ってなんだよと喧嘩したね。
甥っ子の話からも数年経つけどあの犬は今も何処かで迷子を助けてるに違いない。



35
>>32
「送り犬」っていうやつだわ
お礼言わなかったら多分帰ってこれなかった


36
ちゃんと名前もあるのか!
32じゃないけど、感激!


33
なんかいい話だな。俺は野犬に追いかけられて氏にそうになった記憶しかないが。







引用: 身近で起きた不思議な出来事を語れ