125 :じいちゃんの話1/6:2007/03/09(金) 00:53:01 ID:5h1m6kWX0
「見たろう、凄かろうがアレ。名前聞いたらとり憑かれる化物」洒落にならない怖い話
田舎にある実家に住んでいた時に、少し怖いじいちゃんが俺に体験させた恐怖は尋常ではなかった。今思い出しても背筋が凍りつくような、とんでもないモノを見てしまったんだ――。
※とり憑くと言われている化物の名前は記載しておりませんので、安心してご覧下さい。
これは俺が10年以上前に体験した話。
当時僕は田舎にある実家に住んでいた。
実家は古くから立つ日本家屋ではあったが
あたり一面に田んぼがあるほどのド田舎
という以外はごく普通のどこにでもあるような家だ。
大学も卒業したというのに仕事も見つけずだらだらと過ごす毎日。
親には毎日のように非難を浴びせられていたが
じきに呆れられ、殆ど放置された状態になった。
今思うと人生で一番最低な時期だったと思う。
ある日、蝉の声を聞きながらいつもの様に縁側でぼーっとしているときだった。
「マサ。」
名前を呼ばれて振り向くと縁側を隔てたすぐ横の部屋ににじいちゃんが立っていた。
よれよれのランニングシャツにらくだ色の腹巻と股引き。
漫画から飛び出したようなまさに「じいちゃん」的な格好をいつもしている。
このじいちゃんは昔から俺に様々な体験をさせやがった人で、
正直只者ではない事はガキの頃から知っていた。
じいちゃんは俺の向かい側に腰掛けた。