70
15歳の初冬。
学校の帰り道で見た話。

それまで数ヶ月に亘って続いていた「電話ボックスの黄色い服の女」が姿を消し
(その件に就いてはいずれ書こうと思っている)
しばらく経った寒い夕暮れ過ぎのこと。

当時、2階建ての家が長屋のように5軒づつ連なったものが いくつも並んでいる団地に住んでいた。
団地の間を通る道路を歩き、自宅まであと100メートルもない辺りで、
不思議なものが見え始めた。

ある棟の端の家、その庭に一本の立派な樹木が生えていた。
(樹の種類は当時はわからなかった。今は団地まるごと建て替えになってしまったので確かめようも無い。)
 
その樹は毎日通学途中に見ていたものなのだが
今日はいつもと何かが違う。
空気が独特の緊張感を帯びていた。
幽霊だとかそういったものがいる時とはまた別の、
あまり感じたことの無い空気だった。

近付くに連れ、それが見えてきた。
樹の枝いっぱいに、何か白いものがついている。

いや、なっている。


【【超驚愕】なにこれ…!?「人間の赤ん坊」が木にいっぱい実っていた…アレは「ニンジンカ」という仙人の食べ物だろうか?】の続きを読む