両親とお婆ちゃんと同居するKさんという若い女性がいました。
お婆ちゃんは元々はとても気立ての良い人だったらしいのですが、
数年前から寝たきりになり、段々と偏屈になってしまい、
介護をする母親に向かってネチネチとぐちや嫌味を言うばかりでなく、
「アンタ達は私が早くシネばいいと思っているんだろう」等と繰り返したため、
愛想を尽かされて本当にそう思われるようになりました。
介護は雑になり、運動も満足にさせて貰えず、
食事の質も落ちたために、お婆ちゃんの身体は加速度的に弱っていきました。
最後には布団から起き出すどころか、身体も動かせず口すらもきけず、
ただ布団の中で息をしているだけというような状態になりました。
傍から見ていても命が長くないだろうことは明らかでした。