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亡きうちの婆さんが親父に語ったという話。そして俺が親父から聞いた話。
大戦末期、爺さんはのらりくらりと免れていたが、ついに出征の命令がきた。
爺さんは名誉なことなどとは思えなかったらしく、もう生きてかえってはこれない、俺はもう終わりだ、と毎晩泣きながら酒浸りだったらしい。
婆さんはなんて臆病な男なんだろう、とほとほと呆れ果てていたそうだ。
しかし、ある日爺さんは上機嫌で帰ってくると、婆さんにこう語った。
気まぐれに近所のお狐さんを参ったところ、お狐さんの声が聞こえたとか。
そんなに死にたくないのならば、わしがなんとかしてやろう。
その代わりに、休みの日は毎朝必ずここを掃除し、供え物を絶やしてはならない。
婆さんはとうとうおかしくなったかと相手にしなかった。
しかしその日以来、爺さんは人が変わったかのように俄然やる気になって、意気揚々と戦地へ向かった。
婆さんはあんな臆病者がとても戦場で生き抜くことはできないだろう、と半ば諦めて送り出した。
終戦を迎え、爺さんは帰ってきた。
爺さんによると、何度も死ぬかと思ったが、その都度奇跡的な出来事が続き、生き延びることができたらしい。
その中でも印象的だったのは、名前も知らない味方の兵士が、何度もあった危機的状況にふっと現れ、活躍したという。
その兵士の活躍が結果的に爺さんを助けることとなったとか。
その兵士はいつも将棋の駒を身につけており、爺さんもそれにあやかり自作の駒をお守りとし、身につけていた。
部隊がほぼ壊滅したなか、爺さんは五体満足で帰ってきた。
爺さんはあれはお狐さんの兵隊だ、お狐さんは将棋好きなんだ。
と興奮しながら婆さんに語ったという。
大戦末期、爺さんはのらりくらりと免れていたが、ついに出征の命令がきた。
爺さんは名誉なことなどとは思えなかったらしく、もう生きてかえってはこれない、俺はもう終わりだ、と毎晩泣きながら酒浸りだったらしい。
婆さんはなんて臆病な男なんだろう、とほとほと呆れ果てていたそうだ。
しかし、ある日爺さんは上機嫌で帰ってくると、婆さんにこう語った。
気まぐれに近所のお狐さんを参ったところ、お狐さんの声が聞こえたとか。
そんなに死にたくないのならば、わしがなんとかしてやろう。
その代わりに、休みの日は毎朝必ずここを掃除し、供え物を絶やしてはならない。
婆さんはとうとうおかしくなったかと相手にしなかった。
しかしその日以来、爺さんは人が変わったかのように俄然やる気になって、意気揚々と戦地へ向かった。
婆さんはあんな臆病者がとても戦場で生き抜くことはできないだろう、と半ば諦めて送り出した。
終戦を迎え、爺さんは帰ってきた。
爺さんによると、何度も死ぬかと思ったが、その都度奇跡的な出来事が続き、生き延びることができたらしい。
その中でも印象的だったのは、名前も知らない味方の兵士が、何度もあった危機的状況にふっと現れ、活躍したという。
その兵士の活躍が結果的に爺さんを助けることとなったとか。
その兵士はいつも将棋の駒を身につけており、爺さんもそれにあやかり自作の駒をお守りとし、身につけていた。
部隊がほぼ壊滅したなか、爺さんは五体満足で帰ってきた。
爺さんはあれはお狐さんの兵隊だ、お狐さんは将棋好きなんだ。
と興奮しながら婆さんに語ったという。
【【神の加護と報い】大戦末期、爺さんに出征の命令が→爺さん「もう終わりだ」と毎晩泣いてある日、爺「お狐さんが助けてくれる」と上機嫌に!?意気揚々と戦地へ行った爺さんに奇跡が…】の続きを読む