奇抜な色使いや感情の率直な表現などで、今もなお多くの人に愛される作品を生み出した天才画家フィンセント・ファン・ゴッホ。実は日本の浮世絵に多大な感銘を受けていたとも言われています。ゴッホは多くの素晴らしい作品を世に残したことで有名ですが、同時にその人生が波乱に満ちていたことでも知られており、この度、研究者がゴッホの病名に関していくつかの見解を述べたことで話題になっています――(おうまがタイムズ)
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オランダのポスト印象派の画家ビンセント・ファン・ゴッホ(Vincent Van Gogh)は双極性障害(そううつ病)もしくは境界性人格障害を患っていた可能性があるが、自らの耳を切り落とし、自サツを図ったのはさまざまな要因が重なった結果とみられる──。
アムステルダム(Amsterdam)にあるゴッホ美術館(Van Gogh Museum)の展示会に合わせ研究者が16日、こんな見解を示した。
同美術館では現在、ゴッホの精神障害の真実に迫る展覧会「On the Verge of Insanity(狂気の瀬戸際)」が開催中で、その一環として今週、研究者や精神科医らによる2日間の公開討論会が開かれた。ゴッホは1890年7月27日、37歳の時に仏パリ(Paris)郊外のオーヴェル・シュル・オワーズ(Auvers-sur-Oise)で拳銃自サツを図っており、討論会はゴッホの精神障害を現代医学で説明することを目的に行われた。
討論会の進行役を務めたルイ・ファン・ティルボルフ(Louis van Tilborgh)氏はAFPの取材に「ゴッホは耳を切り落とす前、おそらく境界性人格障害か双極性障害だった」と指摘。
ただ「ゴッホの病気について最終結論を出すことは不可能との結論に達した」と説明した。
ゴッホが精神障害を発症したのは、さまざまな要因が重なった結果である可能性が高いという。
リキュールの一種「アブサン」などの過度の飲酒、乱れた食生活、ゴッホが敬愛したフランス後期印象派画家ポール・ゴーギャン(Paul Gauguin)との関係の悪化などだ。
1888年12月に自らの耳を切り落としたことでゴーギャンとの友人関係も絶たれ、その後、
精神障害の症状が頻繁に現れるようになったとファン・ティルボルフ氏は言う。「症状が出るたびに再発するのではないかという恐れが強まり、その恐怖心が2年後の自サツにつながった」というのが同氏の見方だ。
開催中の展覧会はゴッホが氏亡するまでの最後の1年半に焦点を当て、ゴッホが自サツに使用したとされる拳銃なども展示されている。
展示会ではまた、ゴッホの「耳切り」について、切り下ろしたのは、これまで広く信じられていた左耳の一部ではなく、その全体だったことが初めて明らかにされている。
ソース/AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3101283?cx_part=txt_topics
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