心霊・怖い話『白装束のお坊さん』『彼女の部屋にいたモノ』『アマガエルを咥えた女の子』
母が毎朝通勤で通るゆるやかな坂。渋滞した道路で母が車を停車すると、歩道を歩く高校生達の群れの中、あまりにも場違いな白装束のお坊さんがお経を唱えていて――
『白装束のお坊さん』
母が体験した話。
仕事に行く途中、毎朝とあるゆるやかな坂を車で通るらしいんだけど、通勤ラッシュの時間帯なのか少し混んでいて、坂の途中で停車したらしい。(坂の先には信号がある為。)
ちなみに坂はとある高校の通学路になっている為、歩道には高校生がほとんど。
母が待っているといきなりお経?が聞こえてきた。
母は直感でお経と分かったらしい。
しかし回りに民家はないし、何より時期は冬。
母は窓を閉めていた為聞こえるはずがない。
不思議に思っていると、前から白装束のお坊さんが歩いてきた。
母「お経を読んでいるのはあの人かな?」
そう思った時、何か変だ。
お坊さん・・・高校生をすり抜けて坂を下ってきている。
回りの人はお坊さんの存在に誰も気付いていない。
段々近づいてくる。
母の車の横に差し掛かった時、お坊さんがこちらを向いた。
母は怖くて見れなかったらしいが、とても強い視線を感じたと。
数秒だったらしいが5分、10分ぐらいの長さに感じたらしい。
車が進みだし、少し離れた時ミラーで後ろを確認すると、お坊さんが母をじっと見ていたらしい。
体は前を向いたまま。
母はとても怖くなり、飛ばして仕事に向かったそうだ。
気付けばお経は消えてたとの事。
以来その道は通ってないみたい。