「逃げるように引越しを繰り返し霊能者を探す呪われた一家」洒落にならない怖い話
ガシャン、ガシャン――鎧を引きずるような重い音が響き渡り、生臭い血の匂いが立ち籠める…。ナニカから逃げるように居場所を変える両親に、私はこれまで理由をきくことができなかった――
私自身まだ信じられないことなのですが、実際にこの身に起こった事なので
書き込ませてください。
出身は北陸でしたが私は物心つく前から色々なところを転々としていました
それというのも借金取りに追われているわけでもないのにまるで何かから逃げるように
両親が昼夜問わずで夜逃げまがいの引越しを繰り返している所為でした。
小さな頃から行く先々で除霊師や霊能力者に相談し、
そのたびに首を横に振られていたのを覚えています。
頻繁な引越しに終止符が打たれたのは私が働ける年になったのと同時に
母が病に倒れたからです。心労から来るものでした。父もこれ以上引越しを
するのは無理だと言い、「母さんだけ奴らに渡すわけにはいかない」などと言っていました。
幼い頃何度も引越しの理由を聞きましたが、その話題になるたびに両親が無言になり、
また食い下がれば普段はやさしい母が狂ったように怒鳴るので聞けませんでした。
母が倒れた後、私は理由を聞かずとも悟ることになりました。